ロッテ・小沼健太、一軍定着へ「ゼロで抑えることが大事」昇格後は2試合連続無失点

ベースボールキング

  • ニュース

2023.6.1(木) 08:55

ロッテ・小沼健太(撮影=岩下雄太)

 「変わらずしっかりバッターと対戦することを意識していました」。

 ロッテの小沼健太は春季キャンプ中にフォークの握り方を変え、「落ちない日はないくらいいい感じ。継続していかないといけない。そこだけですね」と手応えを掴み、練習試合、オープン戦と開幕一軍に向けてアピールしていたが、4-3の9回に登板し1回を無失点に抑えた3月15日のヤクルトとのオープン戦を最後に一軍登板がなく、ファームで調整していた。

 ファームの公式戦が開幕してからも、フォークの威力を発揮。3月22日の西武二軍戦では、3-2の9回二死走者なしで岸へ1ボール1ストライクから投じた3球目の空振りを奪った132キロのフォークは、ストライクゾーンからボールゾーンに落ちる良い球だった。開幕から3試合連続無失点と、ファームでも変わらぬ安定感を見せていたが、4月11日の巨人二軍戦、4-2の8回無死走者なしで廣岡大志(現オリックス)に2ボール2ストライクから投じた132キロのフォークが真ん中に浮き被弾。4月16日の楽天二軍戦でも、3-2の9回一死一、三塁で横尾俊建に対して1ボール2ストライクと追い込むも、4球目の真ん中に入った131キロフォークをレフト前に弾き返され同点にされた。

 4月上旬、フォークを痛打される場面が目立った。小沼は「握りとかも、徐々に自然と変わっていってという中で、落ちなくなったりしていました。それを一定の位置でどう落ちるかというのを考えて、落ちない時もあったんですけど、打たれても投げなきゃ始まらないので、しっかり投げるというのは意識していました」と試行錯誤。ストライクゾーンに投げ込むフォークについても「意識的に取れていたんですけど、なかなか取れなくなってきて、落ちが甘くなってきたというのもあったので、そこは今も課題です」と語った。

 3月に取材した時には「真っ直ぐとフォークでしっかりいければ、あとはカットとカーブは見せ球というか、その2つでいければ楽。そこはしっかり今の時期に練習してというイメージですね」と、2月の練習試合からストレートとフォーク中心の投球だったが、5月に入ってからカウント球でカーブを投げる割合が増えた。

 5月9日のヤクルト二軍戦ではイニング跨ぎとなった6回に、一死走者なしから荒木貴裕の初球に114キロのカーブで見逃しストライク、二死走者なしで三ツ俣大樹の初球にボールになったが113キロのカーブを投じた。三ツ俣に対しては、3ボール2ストライクと追い込んでからの12球目に119キロのカーブで右飛に打ち取った。

 小沼は「それは大谷コーチに真っ直ぐとフォークだけで頑張ってきたんですけど、打たれることが多かったので、その中でカーブを投げていけばと。投げろというわけではないですけど、不意にいった時にバッターの反応を見て、“それもあったか!”という反応が見てとれた。そこからは、1イニングしか投げないですけど、1球は入れるようにしていきました」と、大谷智久二軍チーフ投手コーチの助言でカーブも投げるようになった。

 ただ、カーブといえば、昨年取材した時に「あんまりカーブは得意じゃないというか、一番苦手な変化球」と話しながらもカウント球で投げていたが、現在も「自信はないですけど、投げていかないと打たれる確率は上がる。そこですね」との理由で投げる。

 5月18日に今季初昇格を果たし、現在2試合・2イニングを投げ、無失点。5月31日の巨人戦では4-7の9回に登板し、先頭の門脇誠をオールストレートで148キロのストレートで空振り三振、続く丸佳浩に初球113キロのカーブでストライクを奪ったが、四球を与えてしまう。それでも、坂本勇人を三ゴロ、秋広優人を二ゴロに仕留めた。

 「ビハインドで投げるピッチャーは開幕してからずっと変わっているので、そこはしっかりキープというか、ゼロで抑えることが大事。継続して結果的に最後までいて(勝ちパターンに)食い込めていけたらなと思っています」。西村天裕は開幕直後ビハインドゲームで登板していたが、無失点投球を続け勝ちパターンでも起用されるようになった。小沼も西村に続くような存在になっていきたいところだ。

取材・文=岩下雄太

記事提供:

ベースボールキング