ロッテ・和田康士朗「塁に出るのが僕の仕事」。最短距離でバットを出せるよう大石大二郎さんモデルのバットに変更

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2023.5.8(月) 10:33

ロッテ・和田康士朗

◆ 大石大二郎さんモデルのバットに変更

 「大石大二郎さんモデルです」。

 ロッテの和田康士朗は、現在大石大二郎さんモデルのタイカップ型のバットを使用している。

 和田は強いフルスイングが持ち味のひとつ。“ワギータ”の愛称で親しまれ、長くソフトバンク・柳田悠岐モデルのバットを使って打っていたが、昨年途中から「自分が使っているバットが重いなと思いました。(池田来翔の)バットは軽い。たまたま振ったらいいなと思いました」と、チームメイトの池田来翔モデルのバットに変更していた。

 春季キャンプでも池田来翔モデルのバットで打っていたが、大石大二郎さんモデルのバットに変更した理由はなぜなのだろうかーー。

 「内田さんとずっと練習していて、軽いバット(池田来翔モデル)を使っていたんですけど、どうしても軽いから体を振って振ろうとしてしまう。だから重くて太いバットを使って、そうしたら体を振ったら振れない。しっかり最短距離で出せるようにという意味でこのバットを使うようにしました」。


◆ 打撃フォームも色々と試す

 変更したのはバットだけじゃない。打撃フォームも今季は開幕からヒッチして打ったり、バスター気味に打ったり、すり足で打ったり、時には打席で歩きながら打ったりと、色々な構えをしている。

 「バスターの歩きながらみたいなのは、内田さんにそれも塁に出るひとつの選択肢だぞと言われました。それでやってみてそれが一番打ちにいけていて、良いスイングの軌道をしていると言われたので、それで打ったりしたりしています」。

 巨人、広島で打撃コーチとして数多くの選手を育て上げ、今季から臨時打撃コーチを務める内田順三コーチの助言を積極的に取り入れた。

 試合中に色々なフォームで試せるのも、打席数を立てているからできていること。育成選手時代、20年に支配下選手登録となった後も、主に代走、守備固めでの出場が多く、打席数が少なかった。本人も「なかなかこうやって出る経験がなかったので、途中から出て1打席、2打席とは違う感じがあります」と、開幕二軍スタートとなったが、ファームで打席数を立てたのは結果的にプラスに働いた。

▼ プロ入り後の和田の試合出場数と打席数
【2018年】
二軍:94試合 / 97打席

【2019年】
二軍:103試合 / 150打席

【2020年】
一軍:71試合 / 69打席
二軍:2試合 / 6打席

【2021年】
一軍:96試合 / 24打席
二軍:12試合 / 46打席

【2022年】
一軍:69試合 / 33打席
二軍:11試合 / 48打席

【2023年】
一軍:4試合 / 12打席
二軍:26試合 / 106打席

◆ 「塁に出るのが僕の仕事」

 これまでの和田は追い込まれるまではフルスイングをして、追い込まれてからミートする打撃に変えていたが、今季はフルスイングというよりも、早いカウントからコンタクトを意識した打撃が目立つ。

 そこについては「無駄なものをなくして本当にシンプルで、最短距離でバットを出せるようにというところです」とのこと。

 「二軍にいるときも、一軍で吉井さんにも言われたんですけど、塁に出るのが僕の仕事なので、なんでも良いので塁に出ることを頑張りたいです」。新人時代から強く振ることを意識して打ってきたが、とにかく今は武器である足を活かすため、出塁することを心がけている。出塁を意識したスタイルの打撃で今後、どんな活躍を見せるか楽しみだ。

取材・文=岩下雄太

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