ロッテ、開幕一軍入りを目指すリリーフ陣の競争が熱い!
ベースボールキング
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2023.3.22(水) 17:33
ロッテの今季チームスローガン(撮影=岩下雄太)
ロッテのリリーフ陣が開幕一軍、勝利の方程式を目指した競争がハイレベルなものになっている。オープン戦であることに加え、先発ローテーション候補の投手がリリーフで登板することもあり、参考程度にしかならないがオープン戦の救援防御率は「1.41」。現在3月19日の西武戦で2番手としてマウンドに上がった種市篤暉から、22日の広島戦で9回の1イニングを無失点に抑えた中森俊介まで、リリーフ陣は12回1/3イニング連続で無失点中。広島とのオープン戦は2試合ともリリーフ陣がスコアボードに0を入れた。
特に開幕一軍入りを狙う投手たちのアピールが目立つ。高卒3年目の中森は22日の広島戦、5-0の9回にマウンドに上がると上本崇司から149キロのストレートで見逃し三振に奪うなど、1回をパーフェクトリリーフ。オープン戦は3試合・3イニングを投げて、1安打、3奪三振、1四球、無失点、防御率は0.00。
同日の広島戦に4-0の5回二死三塁の場面で、先発・メルセデスの後を受けて登板し、秋山翔吾を二ゴロに打ち取った坂本光士郎もオープン戦4試合・3回1/3を投げ、被安打0、防御率0.00。今季に向けては「毎年中継ぎで50試合投げたいというのを掲げているので、今年はそれを達成できるようにしたい」と意気込む。近年、ロッテは左のリリーフ陣を課題にしている中で、坂本は良いアピールを続けている。
この日登板したリリーフ陣でいえば、福田光輝とのトレードで加入した西村天裕が現在2試合連続パーフェクトリリーフ中、7回に登板しイニングまたぎもした廣畑敦也も4試合・5回2/3を投げ防御率1.59。
2月の練習試合では先発で精彩を欠いていた鈴木昭汰は、「先発でなくて、中継ぎという感じで投げている。その中でいい割り切り方ができている」と、リリーフで登板するようになったオープン戦では4試合・4回1/3を投げて無失点。
石垣島春季キャンプでフォークの握りを変え落差が大きくなった小沼健太も「去年は落差がなくて当てられることが多かった。僕の中では三振を取れている方なので、継続していけば結構いけるんじゃないかなと思います」と手応えを掴むなど、3月15日のヤクルト戦では1点リードの9回に登板し試合を締めた。
カウント球としてカーブを使うようになり投球の幅が広がった国吉佑樹も、オープン戦4試合投げて失点がなく、12日の楽天戦で2点リードの9回に登板し走者を出しながらも0に抑えた中村稔弥もオープン戦2試合・3イニングを投げて防御率0.00。新人の菊地吏玖(専修大)、高野脩汰(日本通運)も19日の西武戦でオープン戦初登板を果たし、ストレート中心の投球で共に1イニングを打者3人で抑えた。
一軍入りを目指すリリーフ陣に加えて、益田直也、澤村拓一、小野郁といった実績組、新戦力のルイス・ペルドモ、ルイス・カスティーヨ、さらにはここまでオープン戦の登板がない唐川侑己、東條大樹などもいる。オープン戦も残すところ3試合。開幕一軍入りに向け、競争が例年になく熾烈。誰が開幕一軍を手にするのか非常に注目だ。
▼ 開幕一軍入りを目指す主なリリーフ陣のオープン戦成績
国吉 佑樹 4試 4回 安2 振2 四2 防0.00
坂本光士郎 4試 3回1/3 安0 振3 四2 防0.00
鈴木 昭汰 4試 4回1/3 安2 振5 四0 防0.00
廣畑 敦也 4試 5回2/3 安4 振4 四2 防1.59
西村 天裕 4試 4回 安3 振2 四1 防2.25
横山 陸人 4試 4回 安2 振3 四3 防4.50
中森 俊介 3試 3回 安1 振3 四1 防0.00
小沼 健太 3試 4回 安4 振2 四1 防4.50
中村 稔弥 2試 3回 安3 振2 四1 防0.00
取材・文=岩下雄太