【日本ハム】札幌ドーム歴代最多351登板の宮西尚生「最後の登板かなと思って上がりました」

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2023.3.5(日) 07:30

6回から登板した宮西

◇オープン戦 日本ハム―楽天(4日、札幌D)

 日本ハムの宮西尚生投手(37)が4日、札幌Dでの今季最後の登板で圧巻の投球を見せた。楽天とのオープン戦に6回から登板し、2者連続三振を含む1回完全投球を披露。今季から本拠地をエスコンフィールド北海道に移す中、札幌D歴代最多351登板の鉄腕が212日ぶりのマウンドで“有終”を飾った。

 らしさ全開でねじ伏せた。6回、「宮西尚生」のコールに歓声が上がる中、「最後の登板かなと思って上がりました」とマウンドへ。先頭から2者連続三振を奪うと、最後は140キロの直球で黒川を三邪飛。昨年8月4日のソフトバンク戦以来、212日ぶりの札幌Dでの登板を3人で片付け「もう自分は開幕してるつもり。結果が良くてよかった」と爽やかに笑った。

 歴代の誰よりも、札幌Dのマウンドに上がってきた。「ここで優勝したり、記録を達成したり、初登板したり。こっから始まったよね、プロ野球人生」。08年のプロ初登板から昨季達成した史上8人目の通算800試合登板まで、酸いも甘いも、節目もこの球場で味わってきた。「思い入れはもちろんあるよ。やっぱり広い球場やなってね。今日、立ててよかった」と15年分の思いを言葉に込めた。

 完全復活への道も、見えてきた。昨年9月に手術した左肘は「痛くない。投げてて楽しい。気持ちいい」と全力で腕を振れるまでに回復。2月の沖縄キャンプで実戦復帰し、これで対外試合は3戦連続0封となった。この日は打者3人全てを威力十分の直球で押し込み「強さがかなりある。腕を振り切る持ち味、らしさが出せた」とうなずいた。

 想定も忘れてはいない。試合中は他の投手陣が投げている時も新球場をイメージし「エスコンなら3、4本は(本塁打が)入ってる。どう勝負すればいいかを考えていた」とプロ16年目。優勝への道のりに、この男の存在は欠かせない。(堀内 啓太)

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