【ロッテ】佐々木朗希 WBC球でシート初登板 2度の160キロ 30球で安打性たった2本

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2023.2.10(金) 05:05

藤原に向かって力強くストレートを投げ込む佐々木朗希(左、捕手・松川=カメラ・今西 淳)

WBC日本代表のロッテ・佐々木朗希投手(21)が9日、石垣島キャンプでシート打撃(ライブBP)に初登板。WBC使用球で打者延べ6人に対し計30球を投じ、安打性は2本。2月上旬で最速は160キロをマークし、“WBC仕様”の組み立てを想定した投球練習に、確かな手応えと課題を明確にした。

 圧倒的な球威に、スタンドからどよめきが起こった。佐々木朗がゆったりとしたフォームから1球目の直球投げ込む。藤原のバットを押し込んでファウルを奪った。今年初となる実戦形式での登板。計30球を投じ、球団計測で2度の160キロをマークした。「バッター相手に投げられたこと、球場の雰囲気だったり景色の中で投げられたことは収穫だった」と振り返った。

 藤原と安田にそれぞれ1本ずつ安打性の打球を許したが、順調な仕上がりは誰の目にも明らかだ。7球目のフォークで空振りを奪われた安田は、膝から崩れ落ちた。この日は茶谷、山口の右打者にスライダー、左の藤原、安田には内角攻めと、より実戦をイメージしての投球。前半は球がばらつく場面もあったが後半は修正し、最後の藤原への内角への直球はビタッと決まった。「去年の強化試合の時よりもフォークがよくなったし、最後は制球もよかった」。キャンプ中多く練習してきたスライダーには、「特に右打者に危ない球だなと。そこに関してはもう少し安定して曲がってくれれば」と課題も口にした。

 昨年2月7日のマウンドでの投球練習では最速157キロだったが既に最速160キロ。約1か月後に迫るWBCへ向け、例年よりも早めの調整だ。視察した他球団のスコアラーも、「フォークは超一流。だんだん再現性のあるフォームになってきている」とうなった。

まだ半分プー 吉井監督は変化球の出来について、「まだ半分くらい。またプーって言ったら載っちゃうから言わないけど、プーっちゃプーです」と話した。指揮官はこのキャンプで、朗希がまだ完璧でない状態のことを指して独特な表現を用いているが、この日もまだ伸びしろがあるとした。それでも、続けて「今の時期では上々。もっと精度は上がると思う」。15日に登板予定のヤクルトとの練習試合(糸満)では30~45球をメドとし、複数イニングを投げる予定で、「次はもっとストレートの精度だったり、全体的なまとまりを出せるようにしていきたい」と右腕。17日から始まる侍強化合宿へ、まずは手応えありの30球を披露した。(小田原 実穂)

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