藤川球児氏が解説 オリックスのドラ1曽谷龍平は「即戦力」同じスリークオーター宮城大弥ら手本に

スポーツ報知

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2023.1.19(木) 05:00

曽谷龍平はブルペンで力投する(カメラ・岩田 大補)

 宮城に続け! オリックスのドラフト1位・曽谷龍平投手(22)=白鴎大=が新人合同自主トレ第2クールの18日、大阪・舞洲の球団施設で初めてプルペン入りした。捕手を立たせたまま、直球のみ25球を投じた。その映像を見たスポーツ報知評論家の藤川球児氏(42)は「即戦力で期待できる」と、同じスリークオーターの宮城大弥投手(21)らを手本にする必要性を説いた。

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 曽谷は前評判通り、即戦力で期待できるだろう。捕手を立たせたままの投げ初めの段階で、状態を上げていくのはこれからだが、投球フォームに悪い癖は見当たらない。歩幅は狭めで、重心も過度に沈まないから、プロで主流の硬いマウンドにもスムーズに適応できるはずだ。

 腕の高さはスリークオーター。白鴎大時代の投球を確認すると、右打者に対するクロスファイアやスライダーの曲がりがいい。左投手との対戦経験が少ないアマチュア相手とはいえ、三振を量産できる理由はうなずける。

 オリックスにはスリークオーターの田嶋、宮城が活躍している成功例がある。だから、腕の位置が似た左投手の曽谷を獲得した側面もあるのではないか。ルーキーの曽谷にも、その環境がプラスに働く。例えば宮城なら、直球のキレを武器に変化球を生かす投球がうまい。体格は違うものの、“良いお手本”になる。

 首脳陣は先発ローテの一角を任せたいと考えているだろうが、焦らせることはしないはずだ。プロの配球を学ぶことも重要で、じっくり経験を積めばいい。また、スライダーが切れる分、左の手駒が不足しているなら救援起用も可能なタイプ。今後の成長が楽しみだ。(藤川 球児)

■初ブルペン「力入った」 〇…曽谷は「7~8割の力でしっかり投げられた。メディアの方が多かったので、力が入ってしまいましたが」と、緊張の初ブルペンを振り返った。特徴的なスリークオーターの投球フォームは「野球を始めた頃から高い位置で投げていなかった。この選手に似ているとか言われたことがない」という。視察した小林2軍監督は「体幹がぶれない。ボールは暴れない印象」と評価。春季キャンプはB組スタートの見込みだ。

 ◆曽谷 龍平(そたに・りゅうへい)2000年11月30日生まれ、22歳。世界遺産・法隆寺のある奈良・斑鳩町生まれ。明桜(秋田)2年夏に控え投手として甲子園出場。白鴎大では3年春に関甲新リーグ最多奪三振、3年秋に優秀選手賞などを獲得。4年春に無安打無得点試合を達成し、7月のハーレム大会で大学日本代表。ドラフト1位でオリックス入団。182センチ、80キロ。左投左打。年俸1600万円。

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