代打で右飛に倒れたあと涙を流しながら新庄監督と抱き合う杉谷

【侍ジャパンシリーズ2022】
○ 侍ジャパン 5 ― 4 日本ハム ●
＜11月5日　東京ドーム＞

　野球日本代表・侍ジャパンに挑んだ日本ハムは惜敗。日本プロ野球の精鋭を相手に善戦を演じたが、一歩及ばなかった。

　侍ジャパン先発の石川柊太に集中打を浴びせ、4回には一時逆転。直後にひっくり返されたが、終盤にも反撃を見せ食い下がった。

　しかし、1点差とした8回無死一・二塁の場面で、上川畑大悟のバントが小フライとなり、これを一塁手の牧秀悟がスライディングキャッチするファインプレー。走者は飛び出し、トリプルプレーで反撃ムードが潰えた。

　この試合を最後に現役を引退する杉谷拳士は、7回一死一塁の場面で代打登場し右飛で凡退。新庄監督は「できたら1アウト満塁とか、二・三塁とかで出したかったですけどね。杉谷くんの希望で7回1アウトで行かせてくださいということだった」と起用のタイミングについて説明。

　通算288安打とグラウンド上の成績で“超一流”とはいかなかったが、球場中が一体となって盛大に送り出される人気者の去り際を目にし、「うちの選手も杉谷くんを見習ってどんどんアピールして愛される選手になってほしい」と指揮官。

　「14年間本当にお疲れさま」という労いの言葉とともに、テレビ番組での今後の活躍にも期待を寄せ、「最終的にはもう1回ユニフォームを着て恩返しをしてくれたら」と胸の内を語った。