6回のピンチを切り抜け笑顔を見せるオリックス・宇田川。捕手・若月 (C)Kyodo News

【SMBC日本シリーズ第4戦】
○ オリックス 1－0 ヤクルト ●
＜10月26日　京セラD大阪＞

　『SMBC日本シリーズ2022』第4戦はオリックスが見事な継投策で完封リレー。1－0で今シリーズ初勝利を収め1勝2敗1分けとした。

　ヤクルト先発の石川雅規の前に序盤2イニングはチャンスで凡退が続いたが、3回二死二塁の好機で杉本裕太郎が左前へ先制タイムリー。虎の子の1点を4投手によるリレーで守りきった。

　ターニングポイントとなったのは5回。先発の山岡泰輔が塩見泰隆に三塁打を打たれ一打同点のピンチを招くと、オリックスベンチは早くも山岡を諦め宇田川優希を投入。一死三塁で火消しを託された右腕は、後続を連続三振に斬ってピンチを切り抜けた。

　中嶋聡監督は試合後のインタビューで「三振が取れる投手と思って宇田川でいきました」と5回の継投について説明。なかなか援護に恵まれなかった中、4回までスコアボードにゼロを並べた山岡については「点が入らないというのは、ホントに苦しいと思う。それでも投げてくれた」と労った。

　今シリーズは活気あるヤクルト打線に一発攻勢を浴び、前夜の第3戦では7失点。第4戦も打線がチャンスを活かしきれず苦しい試合運びになったが、初回のピンチを好守で切り抜けるなど、粘り強く守り勝った。

　中嶋監督は「今日はバッテリーがよく頑張ったと思いますし、ベニ（紅林弘太郎）も守備が良かったですし、ああいうのがなかったら、もっともっと苦しい展開になってますんでね。守備で勝ったのかなと思います」と初勝利を振り返った。

　27日の第5戦は田嶋大樹を先発マウンドに送り出す。指揮官は「展開によっては分からないですけど、あす本拠地で一応（今季）最後の試合になるんでね。良い試合を見せたいですし、勝ってタイにしたいですよね」と意気込みを口にした。