“矢沢流”でヨロシク！　日本ハムからドラフト１位指名された日体大の二刀流左腕・矢沢宏太投手（２２）が２１日、横浜市内の同大学で指名あいさつを受けた。稲葉ＧＭからは「オンリーワンを、『矢沢流』を目指してほしい」と命名され、ドラ１も「どうしても大谷（翔平）選手と比べられることが多いですけど、僕は僕と思っているので、そういう言葉をもらってすごくうれしかったです」と頬を緩めた。

　大渕スカウト部長も「ネクスト大谷翔平ではなくて」と言うように、球団として期待するのは唯一無二。稲葉ＧＭは６月の大学日本代表合宿を視察した際に走攻守で「ファン目線になった」という。矢沢といえば、大物ミュージシャンが想起されるが「あの矢沢永吉さんではなく、そこも矢沢流。オンリーワンになるという」と同ＧＭは言い切った。

　矢沢流の一端となりそうなのが、「矢沢スペシャル」だ。新庄監督は前日の指名後に「三刀流、四刀流ってあるかもしれない。外野を守って、大事な場面で１人、２人投げて戻ってもらうくらい夢のある選手」と青写真を描いた。本人も「投げて外野に行ってとかはあった。準備ができているので、あまり難しいという感じはしません。いろいろな可能性を求めてやっていきたい」と声を弾ませた。

　稲葉ＧＭが命名し、新庄監督が起用法を提案。現役時代に多くの実績を残してきた２人から熱いサポートを受ける。「本当にここからが勝負だと思っていますし、結果を出さないと長くいられないステージだと思うので、覚悟を持って野球をやっていきたい」。あらゆる形で、北の大地を沸かせる男になる。（田中　哲）

　◆矢沢　宏太（やざわ・こうた）２０００年８月２日、東京・町田市生まれ。２２歳。町田リトルで６歳から野球を始め、忠生中では町田シニアに所属。藤嶺藤沢（神奈川）では１年夏に外野手としてベンチ入り。１年秋からエース。通算３２本塁打。日体大では外野手（２０年秋）、投手（２１年秋）、指名打者（２２年春）でベストナイン。１７３センチ、７１キロ。左投左打。

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