【オリックス】ラオウの「コトイチ」決勝2ランで最終S突破王手 試合前は山岡泰輔相手に極上のリハーサル
スポーツ報知
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2022.10.14(金) 05:30
◆パーソル クライマックスシリーズ パ 最終S第2戦 オリックス4―3ソフトバンク(13日・京セラドーム大阪)
「2022 クライマックスシリーズ パ」最終ステージ(S)第2戦は、オリックスが杉本裕太郎外野手(31)の5回の左越え決勝2ランなどで連勝し、1勝のアドバンテージを含めて通算3勝0敗として、2年連続の最終S突破へ王手をかけた。
一塁ベンチのみんなが立ち上がり、息をのんだ。杉本が特大弾を確信した。「コトイチだと思います」。CSで2年連続、最終S突破へ王手をかける本塁打。発した4文字は「今年一番」を意味し、「若者用語です。31歳ですけど…」ときっちりと笑いを誘った。
5回だった。2―2の同点で迎え、先頭の吉田正は左前打。西野が送り、1死二塁と舞台が整った。「甘い球が来たら打とうという感じで。久しぶりに一発で仕留められた」。2番手・大関の初球、148キロをフルスイング。勝ち越し2ランを左翼席へ運んだ。
「CSでやり返すチャンスをいただき、絶対にやり返してやろうという思いでした」。本塁打王に輝いた昨年の32本から半数以上減らし、今季は15本。新型コロナ感染や左太もも裏痛に見舞われ、規定打席にも届かなかった。シーズンは同じ勝率だったライバルのタカとの最終Sで、7打数5安打1本塁打5打点だ。
試合前から勝負をしていた。京セラDのブルペン。第4戦へ調整していた山岡に断りを入れ、右打席でバットを構えた。相手先発の板東対策。自主トレ仲間である後輩も全力で右腕を振ってくれた。かつて苦しめられてきた内角には、精密なコントロール。カーブなど多彩な変化球でも目慣らしをさせてくれた。名誉挽回を誓った短期決戦で極上のリハーサル。恩返しの一発にもなった。
最終Sは初戦から7、6番に座り、お決まりの昇天ポーズも今季まだ16回。本来なら吉田正と中軸を担う立場だ。「良くなったと思ったら、すぐおかしくなるのが今年の僕。あしたからも謙虚に、もっと『コトイチ』を更新できるように頑張ります」と前だけを向く。
2勝1分けで突破した昨年から無傷のCS。中嶋監督は「本当に決まってからじゃないと、何も言うことはないですね。いつでもいいから、決まってほしい」と一戦必勝の姿勢を変えない。まだ26年ぶりの日本一を目指している途中。看板打者が歩みをさらに力強くさせた。(長田 亨)
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