福本豊氏、オリックス連覇は「中嶋聡監督の手腕」 選手層生かしたオーダー、臨機応変な投手起用

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2022.10.2(日) 22:55

優勝インタビューを受ける中嶋聡監督(カメラ・義村 治子)

◆パ・リーグ 楽天2―5オリックス(2日・楽天生命)

 143試合目でのリーグ連覇は、最後まで諦めずに戦い抜いた一丸野球の賜物(たまもの)だ。最大11・5ゲーム差をはね返すのは、並大抵の精神力ではない。山本、吉田正という投打の柱の存在があってこそとは言え、柔軟な起用法と采配を駆使した中嶋監督の手腕が光った。

 賛否両論ある日替わりオーダーも、昨年から続けてきたことで選手層が厚くなった印象を受ける。昨季の主軸だった杉本が不振の中、シーズン終盤には西野、頓宮らが活躍。コロナ禍で離脱が相次いでも、遜色ないメンバーを組める陣容がそろってきた。

 リリーフ投手も阿部、宇田川、本田ら若手の躍進が目立った。無理な連投をさせない我慢と覚悟が、息切れせずにペナントを戦い抜けた要因となった。またワゲスパック、山崎福、山崎颯ら先発投手をリリーフに回すなど、臨機応変な配置転換で戦力を最大限に活用していた。

 昨季にも増して、試合中のベンチは一体感があって、とにかく明るかった。中嶋監督も喜びを前面に出すようになっているし、今後は報道陣やファンに対しても、もっと発信して欲しい。レギュラーを固定し、新たなスター選手を生み出すのも課せられた役割だ。阪神に人気面で遅れを取ってきた球団に、これ以上にないチャンスが訪れている。(スポーツ報知評論家・福本豊)

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