【日本ハム】吉田輝星 2死満塁登板も1球で火消し、仙台育英の優勝に「感動したので、僕もいいピッチングをしないと」

スポーツ報知

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2022.8.24(水) 11:25

5回2死満塁のピンチを1球で切り抜けた日本ハム・吉田(カメラ・今成良輔)

◆パ・リーグ 日本ハム0―0オリックス=7回終了日没コールド=(23日・釧路)

 日本ハムの吉田輝星投手(21)が23日のオリックス戦で、1回1/3を無失点に抑える好救援を見せた。22日に幕を閉じた全国高校野球選手権で仙台育英が東北勢初の優勝。18年夏の甲子園準V右腕は「感動しました」と力をもらい、5戦連続無失点となる好投で0封リレーに貢献した。試合は0―0の7回終了時に日没コールドが宣告され、引き分けとなった。

 気合がみなぎっていた。両軍無得点で迎えた5回2死満塁。しびれる局面で、吉田がマウンドに上がった。「ちょっとイカつい場面だったので気合は入りました」。初球、この日2安打の小田を高め144キロ直球で一邪飛に仕留めた。わずか1球の火消し。スタンドを埋め尽くした釧路のファンから大拍手が送られた。

 自然と右腕に力が入った。金足農(秋田)のエースとして18年夏の甲子園で旋風を巻き起こした男は「いやあもう感動したので、僕もいいピッチングをしないとなって」。自身も果たせなかった東北勢初の全国制覇を仙台育英が成し遂げ、力が沸いた。6回は2死から安打と盗塁、暴投でピンチを招いたが、安達に対しフルカウントから内角低め144キロで見逃し三振斬り。魂のこもった直球が、完璧な高さで吸い込まれた。

 対応力も見せつけた。年に一度の釧路開催。慣れない地方球場で「久しぶりに(土が)掘れるマウンドだった」と5球の投球練習で特徴をつかむと、試合中も通常時のノーワインドアップからセットポジションにフォームを変更してバランスを修正。背中方向から吹く強風にも「多少甘くても絶対ホームランは入らないって気持ちで」と直球で押し切る強気の投球を展開し、試合を引き締めた。

 連続無失点も5試合に伸ばし「高めに回転のかかった球がいったのでよかった」と手応えを口にした。「僕らは何試合もあるけど、1試合負けたら終わりという戦いを見ていると、しっかり大事に」と高校球児の姿から“原点”を思い起こした背番号18。あの夏を超える輝きを放つために、与えられた場所で今は必死に腕を振り続ける。(堀内 啓太)

 〇…北京五輪アイスホッケー女子日本代表で釧路市出身の浮田留衣(26)=ダイシン=が、23日の日本ハム―オリックス戦で始球式を務めた。14年のソチ五輪からFWとして3大会連続代表、平昌と北京で2得点を挙げるなど、スマイルジャパンの2大会連続6位に貢献。代表時と同じ「15」を背負い、地元でノーバウンドのストライク投球を披露し「すごく緊張したけど届いてよかった。気持ちよかった」と笑顔で話した。

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