【西武】9失点大敗も下克上Vいける!「ナメてるんですよ」辻監督と選手の絶妙な距離感、若手も全力プレー

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2022.7.25(月) 06:35

我慢の采配でチームを上昇気流に乗せた辻監督(右端)(カメラ・清水 武)

◆パ・リーグ 西武2―9楽天(24日・ベルーナドーム)

 パ・リーグは空前の混戦モードで前半戦を終了した。23日時点の下位3チームが上位3チームに勝ち、首位ソフトバンクから5位オリックスまで2・5ゲーム差にひしめく大混戦となった。全球団が80試合以上を消化して5チーム以上が2・5差以内は、パでは初。最下位の日本ハムにも新庄剛志ビッグボス(50)が掲げる野球が浸透しつつあり、前年覇者のオリックスも最大借金7から貯金ターン。後半戦も目が離せない展開になりそうだ。

 ファンの間で人気が高まっているのが「辻監督と愉快な仲間たち」。本拠の試合前にビジョンで指揮官が紹介されると、その横や後方に山田、山野辺ら控え選手が登場。監督の名前入りタオルを掲げるなどさまざまな仕掛けで盛り上げる。辻監督は「ナメているんですよ、アイツら」と笑い飛ばした。

 他球団ではここまでできないだろう。指揮官と選手の距離の近さを感じる。練習ではノックバットを握り、早出特打では投手を務める。「監督が特別だと思われたくない」。今季は序盤で森、山川、源田が故障。7月にはコロナで栗山、源田、増田らが離脱したが、若手が穴を埋め、陽性者が相次ぐ中で成績を落とさない希少なチームとなった。

 防御率両リーグトップの投手陣では2年目右腕の水上が救援で不可欠な存在に。「水上なんか『監督、頑張りましょう』と言ってくる。最高に楽しいよね」と辻監督。若手が萎縮(いしゅく)せず、思い切りプレーできる雰囲気が強さの一因だ。

 前半戦最終戦は今季最多9失点で大敗も、0.5差の2位で折り返し。球宴明けにはベストメンバーがそろう。「劇団獅子」が昨年最下位からの下克上Vを演じ上げる。(秋本 正己)

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