【ソフトバンク】リチャード、登場曲「ウマ娘」効果で自身初2試合連続&2打席連続弾
スポーツ報知
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2022.7.14(木) 06:00
◆パ・リーグ ソフトバンク4―2オリックス(13日・福岡ペイペイドーム)
軽快なリズムに乗って、ロマン砲が目を覚ました。2点リードで迎えた2回先頭、リチャードは宮城の初球、スライダーを完璧に仕留めた。「自分のスイングで捉えることができた。誰かに登場曲を『ウマ娘』に変えられていたので、リラックスして入ることができました」。人気ゲームで使用されている「うまぴょい伝説」の歌詞のように「ずきゅんどきゅん」の自身初となる2試合連続弾を放り込んだ。
4回1死でも、フルカウントから内角寄りのスライダーを左翼席へ。「絶対にストライクで勝負してくると思って仕掛けた。かなり詰まりましたが、押し込めた」。自身初の2打席連発。一塁ベンチでは柳田がバットの根もとに付いた打球痕にビックリするほど、力づくでテラス席に運んだ。
文句なしのヒーローかと思いきや、6回の守備からベンチ裏へ。試合序盤のボール回しで腰に違和感を訴え、大事を取って交代したという。藤本監督は「準備不足やと。力が抜けて良かったんちゃうか。あれで覚醒してくれたら良いんやけど」と苦笑いを浮かべたものの、ムチを打ち続けてきたまな弟子の活躍に満足げだった。
チームは連敗を5で止め、特別ユニホームを着用する「鷹の祭典」でも6試合目で初白星を手にした。「チームの勝ちにつなげられるように頑張りたい」。開幕から1、2軍を行き来していたダークホースに、定位置奪取の雰囲気が漂ってきた。(表 洋介)
◆今季のリチャードの紆余(うよ)曲折
▽準備不足で昇格見送り 2月17日の紅白戦でB組(2軍)から参戦し、3打数1安打。だが、開始3分前になっても相手側のベンチにいたため、長谷川打撃コーチに叱責された。藤本監督は「いつもギリギリ。何回言っても直らない」と指摘し、A組(1軍)昇格を見送った。
▽悲惨なバット不足 キャンプ中にバットを折りすぎたため、3月上旬のオープン戦で自身のバットが在庫切れ。今宮、栗原、グラシアルに加え、昨季まで在籍した楽天・川島のバットまで借りて試合出場を続けた。「松田さんに『お前バットないんちゃうん』とデカい声で言われて…。一気に7~8本ぐらいに増えました。寄付してくれたっす」
▽沖縄凱旋目前で降格 5月15日の日本ハム戦(札幌D)でチームは今季初の同一カード3連戦3連敗。首脳陣は打線強化でデスパイネの昇格を決断し、リチャードは同17日の西武戦(那覇)の地元・沖縄での試合を前に、2軍降格となった。
▽SNSで口頭注意 6月12日のウエスタン・リーグ阪神戦(甲子園)で左翼フェンス直撃の打球を放ったが、捕球されたと判断し、ベンチへ。走塁放棄と見なされ、アウトとなった。「一塁審判さんに『キャッチアウトです』と言われたので、帰っただけです!」と試合後にツイッターで反論したが、後日、球団から「判定に対する個人の思いをSNSで発信するのは不適切」と注意を受けた。
◆リチャード(砂川リチャード=すながわ・りちゃーど)1999年6月18日、沖縄県生まれ。23歳。沖縄尚学高では甲子園出場なし。2017年育成ドラフト3位でソフトバンクに入団し、20年3月に支配下選手登録。20、21年はウエスタン・リーグで本塁打王。昨季は9月5日のオリックス戦(ペイペイD)でプロ1号満塁弾を放つなど34試合で7本塁打。兄・ジョセフは18年の米ドラフトでマリナーズに6巡目指名された投手。188センチ、117キロ。右投右打。推定年俸1160万円。
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