すでに全順位が確定しているが、この両軍にとっては短期決戦へ向けた重要な期間である。楽天は埼玉西武を下せば、「2017 ローソンチケット クライマックスシリーズ パ」のファイナルステージで福岡ソフトバンクと戦うだけに、攻略のイメージをつかんでおきたいところ。先発マウンドにはエース・則本投手を立てた。一方の福岡ソフトバンクとしても、圧倒的な強さを見せて、堂々と待ち構えたい。マウンドには武田投手を送った。
序盤は両投手の投げ合いによるゼロ更新が続く。則本投手が初回からハイペースで飛ばし、連続三振を奪う立ち上がり。2回にも連続三振を奪い、これで今季の奪三振数は218。全試合を消化している埼玉西武の菊池投手を抜いて単独トップに立ち、野茂投手以来、24年ぶりとなる4年連続奪三振タイトルを手中に収める。
一方の武田投手も、初回こそ走者を出すものの2回、3回はともに3者凡退。4回も無失点に封じ、両軍ともに得点が奪えず、0対0のまま5回の攻防に移る。
則本投手が5回表も無失点に抑えて迎えた5回裏。簡単に2死を奪われ、打席に立った岡島選手が中安を放つ。続く藤田選手が100球を超え、やや疲れの見え始めた武田投手の直球を強振。すると、打球は右翼席に吸い込まれるように伸びてスタンドイン。「ノリ(則本投手)に先制点をプレゼントできて良かった」と語る値千金の3号2ランで楽天が2点を先制する。
6回にも1三振を奪い、これで則本投手の奪三振数は222に。自己最多のシーズン奪三振数を記録し、7回からは継投策で逃げ切りを図る楽天。そして2番手・宋家豪投手、3番手・ハーマン投手がともに無失点。最終回のマウンドには福山投手が上がり、無失点。救援陣もしっかりと結果を残し、則本投手の好投に応えた。
これでレギュラーシーズンでの直接対決は終了。今日の結果で楽天が12勝、福岡ソフトバンクが13勝という対戦成績に。ヤフオクドームに限ると、楽天が7勝5敗と勝ち越している。楽天にとっては大きな1勝、福岡ソフトバンクにとっては不安の残る1敗となったか。
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