
◆パ・リーグ 日本ハム1―3オリックス(3日・エスコンフィールド)
中嶋監督の“秘蔵っ子”が躍動した。育成ドラフト入団して6年目のオリックス・東晃平投手(23)が6回1/3を5安打1失点(自責0)で無傷の4勝目。昨年8月のプロ初勝利から5連勝とし「たまたまですけど、勝ちを続けられるように」とはにかんだ。
緩急自在の投球で日本ハム打線を手玉に取った。直球は最速152キロ、最も遅いボールはカーブで103キロ。最大緩急差は実に49キロだった。その間に140キロ台のツーシームから約10キロ差で順にカットボール、スライダー、チェンジアップを操る。女房役の若月も「10キロ差で豊富な球種があって、リードしていておもしろい。パワー投手ですけど、西さん(現阪神・西勇)みたいにベースの幅も使える。あまりいないタイプ」と舌を巻く。
谷底からはい上がった。3月7日の侍ジャパンとのWBC強化試合に先発したが、4四球で2回4安打7失点。2軍監督時代から指導を受ける中嶋監督に「(ストライク)ゾーンに投げないと(打者は)振ってもくれない」と叱責(しっせきされた。「行き詰まって外角ばかり…。緩急で勝負しないといけなかった」と見つめ直した。中嶋監督も「いい機会になった」と振り返る登板をバネに成長。7月30日に今季初先発で初白星を挙げた。
先発陣の防御率は12球団断トツの2・70。エース山本の13勝に続いて山下、山崎福、宮城の3人が9勝を挙げる。そんな強力先発陣に割って入った東は4勝、7試合で防御率1・89と、後半戦はローテーションに定着。「すごく責任を感じて投げています」。チームは連勝で99~01年以来となる2年連続の日本ハム戦のカード勝ち越しを決め、今季最多タイの貯金28。優勝マジックも2つ減って「16」で、リーグ3連覇へ一直線だ。(小松 真也)
◆東 晃平(あずま・こうへい)1999年12月14日、兵庫県生まれ。23歳。神戸弘陵高では甲子園出場なし。17年育成ドラフト2位でオリックス入団。22年7月に支配下登録され、8月6日の日本ハム戦(京セラD)でプロ初勝利。1日6食に挑戦するなど、入団時より体重が20キロ増え、球速も11キロアップの最速154キロに。通算11登板で5勝0敗、防御率2・72。178センチ、90キロ。右投右打。年俸800万円。