
オリックス・宇田川優希投手(26)が11日、大阪・舞洲の球団施設でキャッチボールを再開した。ちょうど4か月前に右肘のトミー・ジョン手術を受け、白球を握るのも5か月ぶり。来季中の復活を期す剛腕が、素直な思いを打ち明けた。
「最初は怖さがあったけど、思っていたよりも投げられた。やっと一歩進めたので、そこは本当にうれしかったです」。室内で5メートルのキャッチボールから始まり、スナップスローへ。感覚を確かめるように、ネットスローで締めくくった。この日のステップは、術後の計画通り。「痛みなく、しっかり投げられたのは大きい」と表情は明るかった。
23年のWBCで世界一を経験。昨季は1軍定着した22年以降で最少の登板13試合にとどまり、右肘や右肩のコンディション不良に苦しんだ。同じリリーフで同様の手術を受け、5月末にキャッチボールを再開した吉田らの存在も励み。「焦らずに、自分のやるべきことをやりたい」と力を込めた。
今後は週に2度のノースローを設け、状態を見ながら段階的に強度を上げていく予定だ。「けがをする前よりいい球を投げたい。しっかりレベルアップをして来年、いい場面で投げられるように」。来年3月の本格投球が目標。より輝くため、もがき、苦しむ覚悟だ。(長田 亨)
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