【日本ハム】代打もいける矢沢宏太…9回2死一、二塁から中前適時打で一矢

スポーツ報知

2025.4.13(日) 05:30

9回2死一、二塁、中前適時打を放った日本ハムの矢沢(カメラ・頓所 美代子)

◆パ・リーグ 日本ハム1―2西武(12日・エスコンF)

 日本ハムは12日、西武戦(エスコン)で9回の反撃も届かず惜敗。連勝は4で止まった。矢沢宏太投手(24)は2点を追う9回2死一、二塁で代打として登場。西武の守護神・平良に追い込まれながらも、真っすぐを捉え、中前適時打を放った。球場の空気を変える一打で、チームはさらに2死満塁と一打逆転サヨナラの場面をつくったが、田宮が一ゴロに倒れ、一歩及ばなかった。

 決めに来た真っすぐを、矢沢は力強く打ち返した。やや詰まった打球は、それでも中前で弾む。2点を追う9回2死一、二塁。西武のクローザー平良から、1点差と迫る中前適時打を放った。「後ろに(松本)剛さんもいましたし、つなげば逆転のチャンスもあるんじゃないかという気持ちで、とにかく次のバッターにという気持ちでした」。8回まで西武・隅田に抑え込まれる展開。逆転には届かなかったが一矢報いた。

 予想外の起用だった。9回にチャンスを迎え、ベンチ裏で代走の準備をしていた。「バットを持ってなくて、『ネクストいけ』って言われてって感じだったので、急に準備したのが逆によかったのかなと」。それでも硬くなることなく「ボスが信頼して代打に送ってくれたと思ってますし、勝手にいい意味で勘違いして、自信持って打席立つだけかなと思った。いい1打席だったと思います」とうなずいた。

 11日の西武戦(エスコン)では、両軍無得点の8回にフェンス最上部を直撃する二塁打を放った。もう少しで決勝弾の一打を「ヒーローでしたから、あと数センチで」と悔やんだが、新庄監督の脳裏にも焼き付いていた。指揮官は矢沢の一打に「あのヒットは期待してなかったけどね。もっとパコーンって(笑)。昨日のフェン直ぐらいのイメージありましたけどね」と明かした。イメージ通りとはいかなかったが、大事な場面での貴重な一打に「でも追い込まれて、力で押し込んだ。たいしたもんですよ。ああいう場面で期待できるように、少しずつなってきてはいますよね」と成長を認めた。

 チームの連勝は4でストップ。それでも矢沢にとっては新たな可能性を示すゲームとなった。ベンチスタートの試合は主に代走、守備固めだったが、初めて経験した勝負どころでの代打起用。「左の代打の1番目っていうのは貴重なポジション」と語った背番号12。期待に応える一打を積み重ね、ボスの信頼をつかみ取っていく。

(山口 泰史)

 〇…柳川は1点ビハインドの重要な9回のマウンドを託されたが、2安打1失点。先頭の2番・西川に155キロの直球を捉えられ左翼線に二塁打。続く平沼に中前適時打を許した。「追い込むまでは良かった。(決め球の)フォークが悪かった。次は絶対抑えてアピールしたい」と前を向いた。新庄監督も「3人でピシャッと抑えてほしかった。ああいう場面で抑えることが彼の今後の人生のチャンス」と期待した。

 〇…2勝目を懸けて金村が臨んだ今季3試合目の登板は、6回無失点も、5安打3四球111球で毎回走者を出す苦しい内容。「チームに流れを引き寄せられなかった。フォアボールを3つ出してしまったので、しっかりゾーンで勝負できるように、次回に向けて準備する」と反省した。

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