
日本ハムの今川優馬外野手(28)が22日、ヤクルトとのオープン戦(エスコン)で開幕1軍を大きく引き寄せる貴重な一打を放った。1点ビハインドの6回2死一、二塁、相手投手が左の長谷川に代わり、代打で登場。真っすぐを見事にセンターへはじき返す同点打を放った。右の代打として最高の仕事に、新庄監督も絶賛。激しい開幕1軍争いの中で、アピールに成功した。
指1本分短く持ったバットを、今川はコンパクトに振り抜いた。ピッチャーの足元を襲った打球は、あっと言う間にセンターへ抜ける。1点を追う6回、2死一、二塁、代打で登場した今川が1ボールからの直球を一振りで仕留めた。開幕1軍へ大きく前進する同点の中前適時打。「本当にレギュラー取りたいんで、ここで一本出すか出さないかで全然変わってくる」とうなずいた。
心身の準備が結果につながった。スタンドの一角にブルペンがあるエスコンでは、ベンチからも投げている投手が見える。「左ピッチャーがつくっているのが見えたので、チャンスでまわってきたら左バッターのところであるかなと、いい準備ができた中での打席だった」。欲しいのはタイムリー。いつもの長打を狙う打席とは違い、角度を抑えたライナーを狙うスイングで結果を残した。
「ここ2年間ずっと鎌ケ谷で悔しい思いをしてきた」という日々を、経験に変えた。2年前のシーズンから代打起用が増え、昨季はファームでも途中出場が増えた。「代打はもう前に飛べばラッキーぐらいの気持ち。代打で打つって1打数1安打、10割が求められる」。難しいからこそ、結果にとらわれず気持ちを楽にして臨み、右の代打としての存在価値を証明した。
新庄監督も「イメージ、レフト線だったんだけどね。きれいにセンター前。よく打ちましたね」と絶賛した。“試練”とも言える代打起用に応え、開幕1軍を大きく引き寄せた今川。「昨シーズン終わってから、ずっと開幕スタメンを目指してやってきている」。より大きな目標を掲げ、油断なくアピールを続けていく。(山口 泰史)
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