今日のオリックス対楽天の一戦は、ドラフト1位ルーキー同士の対決となった。オリックスは山岡投手、楽天は藤平投手が先発する。両投手はともに自身2連敗中。これがレギュラーシーズン最後の登板となるだけに、来季以降につながるマウンドにしたい。

序盤は両軍ともに得点を奪うことができないまま、試合は進行した。山岡投手は毎回のように得点圏に走者を背負うも、要所を締める投球。ピンチの局面でも、スライダーやチェンジアップを駆使して何とか切り抜け、楽天打線を0に抑える。

3回裏には、オリックスのルーキー・岡崎選手が9打席目にしてプロ初安打を放った。同じく関東出身の藤平投手からの一打となり、思わず笑みがこぼれた。しかし、後続は藤平投手が抑え、0対0のまま試合は中盤の攻防へ。

ようやく試合を動かしたのは楽天だった。6回表、先頭の代打・島内選手が安打で出塁すると、6番・聖澤選手が四球を選ぶ。ここでオリックスは、120球を超える球数を投げていた山岡投手から岸田投手にスイッチするが、続く代打・藤田選手が初球で犠打を決め、局面は1死2,3塁に。そして8番・足立選手が均衡を破った。甘く入ったスライダーを逃さず右中間にはじき返すと、打球は前進守備を敷いていた外野の間を割り、2点適時三塁打に。楽天が2点を先制し、重い展開の試合を動かした。

藤平投手は序盤こそ苦しむ場面もあったが、中盤から調子を上げてきた。自慢の直球を武器に、6回まで92球を投じ、オリックス打線を無失点に抑える投球。被安打2、与四死球2、奪三振6という内容で勝ち投手の権利を手にしたまま、中継ぎ陣にマウンドを託す。

その後は両中継ぎ陣がテンポ良く試合を進めた。オリックスは3番手の佐藤達投手、4番手のヘルメン投手が好投。7回表に登板した佐藤達投手は3者凡退に抑え、10月に復帰して以来3試合連続で無失点。来季の完全復活を期待させる投球を見せた。8回表に登板したヘルメン投手は走者を出しながらも要所を締める、いつも通りの投球で1イニングを無失点。

楽天は青山投手、高梨投手、宋投手の継投で、8回裏まで無失点リレー。青山投手は7回裏をわずか8球で3者凡退に抑え、「2017 ローソンチケット クライマックスシリーズ パ」に向けて順調の仕上がり。8回裏に登板した高梨投手は、味方の2失策が絡みイニング途中で降板したが、自分の仕事はしっかりと果たした。2死2,3塁のピンチでマウンドに上がった宋投手は落ち着いて無失点で切り抜け、リードをしっかりと守り切った。

投手陣の好投で流れを引き寄せた楽天が、9回表、再び猛攻を仕掛ける。1死から、途中出場の西田選手が安打で出塁すると、続く岡島選手の犠打が内野安打になり、1死1,2塁の好機で迎えるのは3番・銀次選手。きっちりと走者を返す2点適時二塁打で、点差を4点に。さらに相手のミスにつけ込んでこの回一挙5点を加え、楽天がスコアを7対0とした。

9回裏は西宮投手が締めて、試合はそのまま7対0で楽天が勝利。結局9回まで無失点リレーをつなぎ、オリックス打線を2安打に封じ込めた。注目されたドラフト1位ルーキー対決は、藤平投手に白星。オリックスは本拠地最終戦を勝利で飾ることができず、今季はホームゲームを34勝37敗でシーズンを終えた。