昨日は飯山選手の引退試合で感動に包まれた札幌ドーム。今日の試合は北海道日本ハムにとって本拠地最終戦となる一戦。先発マウンドにはパ・リーグ史上初となる「4番・投手」として出場する大谷選手。今季最後の登板で「リアル二刀流」に挑む。対するオリックスはエース・金子千尋投手が先発。今季の対北海道日本ハム戦では3勝0敗、防御率1.97と好成績を収めている。好投手同士の投げ合いはどちらに軍配が上がるか。
1回表、「投手・大谷」選手はオリックスの上位打線をわずか7球で3者凡退に封じ、直後に「打者・大谷」選手に打席が回る。しかし、ここは一ゴロに倒れてしまい自らを援護できず。序盤は大谷選手と金子千尋投手の投手戦で試合は進行していく。
大谷選手は持ち味を存分に生かし、テンポ良く完璧な投球を披露する。オリックス打線の1巡目は9人で抑え、無安打無失点。わずか27球で5つの三振を奪い、一人の走者も許さない快投。一方の金子千尋投手も素晴らしい投球を披露する。3回まで39球を投じて無失点の好投。両先発ともに一歩も譲らない展開で中盤の攻防へ。
試合が動いたのは4回裏だった。「打者・大谷」選手が第2打席で強烈な中前安打を放って出塁すると、5番・横尾選手、6番・田中賢選手も安打で続き、1死満塁の好機を演出。ここで打席に立った大田選手が高めに来たスライダーをはじき返し、打球は右中間を真っ二つに切り裂いた。これが走者一掃となる3点適時二塁打となり、北海道日本ハムが4連打で3点を先制。打った大田選手は、「ホーム最終戦、気合入ってますからね!大谷翔平も頑張って投げているし、皆がヒットでつないでくれて、いいところで打たせてくれた」と振り返る一打で大谷選手に大きな援護点をプレゼントする。
大谷選手はその後も快投を続ける。5回表にはピンチを背負いながらも、全く動じることなく後続を封じて無失点。6回表にもピンチを迎えるが、この場面でも点を与えず。後半に突入しても一切疲れた様子は見せず、9回まで完璧に投げ切った。
大谷選手は9回124球を投じ、被安打2、与四球5、10奪三振という投球内容で今季初完封勝利。最後の登板を最高の形で締めくくった。
一方の金子千尋投手も負けじと好投を続けて8回まで投げ切ったものの、無念の完投負け。4回裏に浴びた4連打が悔やまれる登板となった。
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