「必死に食らいついた」大学4年間
千葉ロッテからドラフト2位指名された東妻勇輔投手は、智弁和歌山高校卒業後、日本体育大学に進学。2年春からリーグ戦で登板すると、3年春に最優秀投手、3年秋にリーグMVPを獲得し、明星大学戦でノーヒットノーランを達成するなど、エース格として活躍した。
4勝2敗、防御率1.30の成績を残した4年春のリーグ戦については、ドラフト候補として注目を浴びたことで「気負いすぎた面があった」と言うが、秋は防御率0.98と抜群の安定感を示し、自己最速の155キロも計測。「秋はそこそこいい成績が残せた。(注目されることは)最初は気にしていましたけど、最後の方は全然気にならなかったですね」。
4年間の大学生活における大きな存在として、東妻投手は2人の投手の名前を挙げる。1人は同じ大学で、「一番のライバル」と言う埼玉西武のドラフト1位・松本航投手だ。「身近にスゴい選手がいたので、その背中を追いかけてやってきました。必死に食らいついていった4年間でした」。練習から常に意識し、切磋琢磨しながら4年間を過ごした。
ドラフトでは松本投手が1位指名で、東妻投手が2位指名。それに関しては「妥当かなというのはあるので、悔しさはないです」と話し、「今は負けている分、一緒にプロにいけたので、そこで見返してやると思っていますね」と決意を述べた。
元中日・辻氏から学んだ「自分で考える力」
もう1人は元中日の選手で、現在は日体大で投手コーチを務める辻孟彦氏だ。東妻投手は、辻氏からの指導で「自分で考える」ことを学んだという。考える癖がつき、練習の取り組み方にも変化が生まれた。
「自分で考えることによって、全て責任が伴ってくる。休んだ分、成長ができないですし、自分で考えてやらないと、ここまで成長できていない。(辻氏の)教えがあったからこそ、ここまで大学で伸びることができたと思います」と感謝した。
いよいよプロの世界に飛び込む東妻投手。「プロに入ってからは中継ぎ、抑えを任されると思うので、最多ホールドを目標にしたい」。日体大で学んだ4年間を、プロの舞台で生かしていく。
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