今季は勝負どころで結果「自信になる」
埼玉西武の栗山巧外野手は3日、メットライフドームで契約を更改し、「気持ち上がりました」という700万増の1億3700万円でサインした(金額は推定)。
プロとして「毎年シーズン前は『ケガをせず1年間(プレーする)』を掲げている」のは、今年も同じだった。その中で「個人的な数字はどの部門を見ても物足りないものがありますが、チーム優勝の1つの戦力として、1年間怪我をせずにやれたというのは非常に大きかった」。球団からも「10年ぶりのリーグ優勝にあたり、非常にベテランの力が大きかった」との労いの言葉をかけられ、笑顔を見せた。
今季は114試合出場、打率.256、52打点、8本塁打の成績。終盤にはクリーンナップにも座り、特に優勝への足固めとして重要な9月に、打率.309、3本塁打、13打点と勝負強さを発揮した。また、ファンの印象に残る一打も多く、マジック11が点灯した9月17日福岡ソフトバンク戦(メットライフドーム)では、自身初の満塁ホームランで魅了。「勝負どころで結果が出るのは自信になる」と振り返ったが、これも常に「もっと野球が上手くなりたい」と一心不乱にバットを振り続けた日々の結実と言えよう。
FAで浅村栄斗がチームを去り、来季は内外野ともレギュラー争いもより活性化が予想される。だが、「そもそも、全てが競争だと思っている。結果を出した奴が試合に出るのは当然。結果が出せるように頑張るだけ」と、特別な気負いも焦りもない。
今季打点王の浅村に続き、長年埼玉西武の頭脳を担ってきた捕手・炭谷銀仁朗が抜けたが、「ライオンズはいい面子がいますからね。一丸となってやることはこれからも変わらない」と、至ってポジティブだ。「10年前に優勝した時は、次の年Bクラスになってしまったので、同じことをしないようにしたい」。Mr.ライオンズは、“連覇”を胸に期した。
(上岡真里江 / Marie Kamioka)
記事提供: