入団会見で背番号「18」姿を披露したドラフト1位の吉田輝星投手
北海道日本ハムは23日、札幌市内のホテルで入団発表を行った。背番号「18」をもらったドラフト1位の吉田輝星投手(金足農高)は、日本一の投手になることを誓った。
テレビカメラ20台が並ぶ会見場でユニホーム姿を披露した吉田は「高校野球と着こなしが違うので。まだ見慣れないですね」と照れくさそうに笑った。だが、背番号「18」について質問されると、一瞬で表情が引き締まった。
「エースナンバーなので、びっくりしました」と最初に聞いた時の衝撃を率直に打ち明けた。「18」のイメージについては「チームを代表して大事な試合でしっかり勝てる投手」と語った。
甲子園を沸かせてドラフト1位でプロ入りした背番号「18」の投手と言えば、横浜高から埼玉西武に入団した松坂大輔投手(現中日)と重なる。それは吉田も意識している。「1年目からすごい活躍をしたということは知っています。それぐらい、すぐに1軍に上がって勝利に貢献できる投手になりたいです」と松坂の後を追いかける。
決して簡単でないことは十分承知の上だ。「(甲子園からプロ入りまでの)状態は似ているけど、ここから松坂さんのように活躍するには努力が必要。努力したいです」と自分に言い聞かせるように語った。
今夏の甲子園決勝で投げったドラフト5位・柿木蓮に「互いに成長し合うライバル」
「今は開幕1軍を目標にやっていこうと思っています」と当面の狙いを開幕に定めるが、将来の最大目標は日本一の投手になること。具体的には「日本一を達成した時にその中で投げていたい」とイメージを明かした。「日本一になるには、しっかり勝ち続けないといけないですし、安定して調子を維持して、日本一のストレートを投げられるようになりたい」と話す。
成長に必要な最高のチームメートに恵まれた。今夏甲子園決勝で投げ合った大阪桐蔭高の柿木蓮投手がドラフト5位で入団。「(高校日本代表で)チームメートだった人間がいるのはうれしいけれど、一緒にやった分、柿木のすごさも分かっています。互いに成長し合うライバルで、プレー以外では支え合っていけるチームメートを理想としてやっていきたいです」と共闘を誓った。
目標とする選手には、北海道日本ハムの主砲・中田翔内野手の名前を挙げた。「テレビで見ていて、キャプテンとして引っ張る姿がかっこいい。自分もいずれは(中田のように)なれればいいなと思っています」と将来チームを背負って立つ覚悟も示した。
自身の性格については「短気」と表現した。高校2年までは試合中に些細なことで腹を立てることがあったが、今夏は精神的に大人になったという。「少しずつ成長できたのかなと思いますが、もう少ししっかりした人間になりたい」と笑った吉田。選手としても人としても大きく成長していくつもりだ。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)
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