アマダーは禁止薬物への陽性反応で6か月の出場停止処分
昨季はパ・リーグの優勝を争い、3位に食い込んだ東北楽天。梨田昌孝監督の就任3年目を迎え、2013年以来5年ぶりのリーグ制覇を目指し、2018年をスタートさせた。
だが、開幕3戦目からいきなり4連敗し、4月下旬には7連敗を喫するなどスタートダッシュに失敗。その後もチーム状態は上向かず、交流戦中の6月16日に阪神に敗れて借金が20に膨れ上がると、梨田監督が辞任。平石洋介1軍ヘッドコーチ兼打撃コーチが監督代行に就任した。
監督交代直後は白星が先行したが、劇的にチーム状態が良化するには至らず、平石監督代行が指揮を執って以降は37勝41敗2分。最終的には58勝82敗3分の借金24で、5位千葉ロッテと1ゲーム差の最下位に終わった。
東北楽天の不振は、助っ人外国人の不振と無関係ではない。昨季から、特に打線で助っ人陣に頼ったチーム編成となっており、今季は彼らの不振がそのままチーム成績に跳ね返ってしまった。
主砲のウィーラーは開幕戦で5打数4安打と大爆発したが、その後は急失速。開幕10試合目まで打点がなく、4月が終わってもわずか5打点しかなかった。その後は打率.250前後を推移。シーズン打率こそ.269と前年とさほど変わらなかったが、昨季31本塁打82打点から今季は15本塁打58打点と大幅に成績が下落した。
さらに深刻だったのが、ペゲーロだ。昨季は“最強の2番打者”として活躍したが、今季は不振で登録抹消されるなど、わずか88試合の出場に止まった。昨季は26本だった本塁打も17本に減り、打率.233は前年よりも5分近く落とすことになった。
アマダーは序盤は不振にあえいだが、中盤から調子を上げて7月には11本塁打を記録。2年連続の20本塁打を記録したものの、禁止薬物の陽性反応が出たため、6か月間の出場停止となってしまった。
今季チームで輝かしい活躍を見せたのはハーマン。名門ハーバード大出身のインテリ右腕はセットアッパーとして開幕を迎え、シーズン途中で松井裕樹の不調によりクローザーを任された。47試合で18セーブ12ホールド、防御率1.99と安定した活躍を見せた。さらに、宋家豪も40試合で防御率1.73。リリーフの2人は明るい材料となった。
一方、今季加入したオコエ・ディクソンは、わずか22試合の出場で打率.175と期待に添えず。コラレスは1軍登板なしで退団が決まり、12球団合同トライアウトを受けた。
【東北楽天の今季助っ人診断】
フランク・ハーマン投手
47試合2勝3敗18セーブ12ホールド 45.1回 44三振 防1.99
宋家豪投手
40試合5勝3敗0セーブ6ホールド 41.2回 38三振 防1.73
ジョシュ・コラレス投手(退団決定)
1軍登板なし
ゼラス・ウィーラー内野手
106試合368打数99安打15本塁打58打点 率.269 OPS.769
ジャフェット・アマダー内野手
62試合212打数57安打20本塁打42打点 率.269 OPS.918
カルロス・ペゲーロ外野手
88試合309打数72安打17本塁打44打点 率.233 OPS.743
オコエ・ディクソン外野手
22試合57打数10安打1本塁打3打点 率.175 OPS.445
(Full-Count編集部)
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