11月22日、東北楽天の新入団選手発表会見が仙台市内のホテルで行われ、10人の若鷲たちは「現在の心境」、「自身のアピールポイント」などの質問に答えた。

　事前のアンケートで、「野球以外の特技」について尋ねられていた若鷲たち。ドラフト2位の太田光選手は料理を挙げ「きっかけは、大学3年生まで居酒屋でバイトしていたからです。ハンバーグが得意で、ソースにこだわります」。ドラフト8位の鈴木翔天投手は「ピアノが得意。姉の真似で始めました。十八番は…合唱コンクールで弾いた“大地讃頌”にしておきます」と会場を沸かせた。

　しかし、料理もピアノも、会見の場ではなかなか実際に披露してもらうことはできない。そこで白羽の矢が立ったのが、「ボイスパーカッション」を特技として挙げていた清宮選手だった。突然「この場で披露していただきましょう」と振られ、「得意じゃない……」と明らかにうろたえる清宮選手。ただ、「期待しすぎないでください、少ししかできないので」と困惑しながらも、見事にやり切って張り詰めていた場の空気を和ませてくれた。

　ただ、会見終了後にこのシーンについて尋ねられた清宮選手は、「(アンケートに)ボイスパーカッションが得意と書かなければよかった」と、早くも浴びせられたプロの洗礼(？)に頭を抱えていた。

　また、太田選手、鈴木投手、清宮選手のほかにも野球以外の意外な特技・趣味を持っている若鷲は多かった。ドラフト3位の引地秀一郎投手は「釣りとサイクリング。(憧れている)則本投手と一緒に釣りに行きたい」、4位の弓削隼人投手は「コーヒーを淹れるのにハマっています」、5位の佐藤智輝投手は「美味しいものを食べること。(山形出身なので)さくらんぼ大好きです」、育成ドラフト2巡目の則本佳樹投手は「ドラムです。(同じ名前の)X JAPANのYOSHIKIさんに憧れて…」。

　緊張のためか、会見中は強張った表情が目立った若鷲たち。しかし、プロ特有の空気や注目度の高さにもそのうち慣れていくだろう。グラウンドでのプレーではもちろんのこと、人としての魅力的な素顔も、これから少しずつ披露していってほしいものだ。