古巣・東北楽天の球団事務所に挨拶に訪れたヤンキース田中
ヤンキースの田中将大投手が20日、古巣・東北楽天の球団事務所へ挨拶に訪れた。楽天生命パーク宮城の室内練習場で取材に応じ、「来シーズン、いい成績を皆さんに報告できるようにまた頑張ってやりたいなと思います」と決意を新たにした。
メジャーで5年目のシーズンを終えた田中が仙台に帰ってきた。「毎年、帰ってきているので、すごく懐かしいというわけではありませんが、新しい建物が建っていたりして、どんどん変わっていっているなという印象は今回も受けました」と、7年間を過ごした街の変化について話した。
最下位に沈んだ古巣については「試合結果はいつも気にしていました」と話し、ともに自主トレを行っている則本昂大投手や松井裕樹投手ら「チーム田中」の面々についても口を開いた。
「特に一緒に自主トレしている選手が投げたりすると、どうだったんだろうと余計、気になります。苦しかったシーズンじゃないかなと思いますが、本人たちなりにこの悔しさや失敗したことを糧にして、またさらに成長していける選手たちだと思っているので、どういう風になっていくのか、来シーズンの楽しみでもありますね」
東北楽天は平石洋介新監督のもと、15年目のシーズンを戦う。球団史上初の生え抜き監督となった平石監督と2007年から5年間、チームメイトだった田中は「時代の流れを感じます。個人的にもプライベートでお付き合いがあったり、本当によくしていただいた方」と感謝し、「チームでいい結果を出してほしい。1つでも多く勝ってほしいです」とエールを送った。
今月1日に30歳を迎え「体の状態とかを見極めながら」
自身は12勝6敗とメジャーで5年連続2桁勝利を挙げたものの、故障者リスト入りするなど苦しいシーズンだった。前半戦は15試合(83回1/3)で防御率は4.64だったが、後半戦は14試合(84回)で2.79と巻き返しチームのプレーオフ進出に貢献した。
怪我明けから手応えを感じて投げていたと話し「到底、満足できるようなものではなかったですが、昨シーズンに比べて成長を実感することができたシーズンではあった。フルシーズンでそのパフォーマンスをしっかりと出し続けられるかが、(来季の)一番の鍵になってくるんじゃないかなと思います」と語った。
高校野球史に残る早実との夏の甲子園決勝引き分け再試合から12年。今月1日に30歳の誕生日を迎えた田中は「どのシーズンも変わらないですけど、体に気を使っていきながらやらないといけないというのは年々、感じています。体の状態とかを見極めながら、試行錯誤を繰り返しながらですかね」と時の流れを感じている様子。
また、海を渡って5年が経っても東北地方から応援があることに感謝し「これから先もそういう風に思われる選手であり続けたいなと思います。今シーズン、チームとしても個人としても悔しい思いをしました。来シーズン、いい成績を皆さんに報告できるようにまた頑張ってやりたいなと思います」と活躍を誓った。プロ野球人生をスタートさせた地で決意を新たにした。
(高橋昌江 / Masae Takahashi)
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