【MLB】大谷翔平の新人王で場外戦!? NYファンに“手のひら返し”記者が反論「直視すべき」

Full-Count

2018.11.14(水) 21:28

エンゼルス・大谷翔平※写真提供:Full-Count(写真:Getty Images)
エンゼルス・大谷翔平※写真提供:Full-Count(写真:Getty Images)

OP戦で酷評も開幕後に絶賛したパッサン記者が特集記事「なぜアンドゥハーを破ったのか」

 エンゼルスの大谷翔平投手は12日(日本時間13日)、ア・リーグの「ルーキー・オブ・ザ・イヤー(新人王)」に選出された。この受賞を受けて意外なところで“場外乱闘”が発生し、波紋を広げている。

 この“場外戦”の主役は米ヤフー・スポーツのジェフ・パッサン記者。オープン戦で防御率27.00、打率.125と苦しみ抜いた大谷を「高校生レベルのバッティング」と酷評しながら、開幕後の大爆発で“公開謝罪”して話題となった名物記者は、新人王発表後に自らの投票内容をツイッターで公開した。

 その結果は、1位が大谷、2位がヤンキースのミゲル・アンドゥハー内野手、3位がレイズのジョーイ・ウェンドル内野手。パッサン記者は「アンドゥハーの打撃は気に入っている。彼のグラブ(守備)はそれほどでもないし、そこが痛手だった。ウェンドルは常に素晴らしかった」と2位、3位の選考理由を説明した後に「オオタニが成し遂げたのことは歴史的だ。偉大な打者。投手としても平均を超える。正当な勝者」と大谷について大絶賛していた。

 すると、ミゲル・アンドゥハー内野手を猛プッシュするヤンキースファンがパッサン記者に激しく“クレーム”。ツイッターにはコメントが殺到した。これにパッサン記者は毅然と反論。米ヤフースポーツで「ヤンキースファンの直視すべき現実。なぜ、ショウヘイ・オオタニはア・リーグ新人王争いでミゲル・アンドゥハーを破ったのか?」と緊急特集を展開している。

「こんなことをするのは楽しいことじゃないんだ。いや、嘘だ。私は最高に喜びを感じている。表彰シーズンでは最悪の論理や論拠、合理性が飛び出すことがある。2018年の野球界がいかに動いていたのか、教えてあげたい人間として、全米野球記者協会のア・リーグ新人王の投票に対する特別過激な挑戦について精査したい」

「彼の成績が相応しかった。それが歴史的だったということで輝きを増している」

 パッサン氏はバッシングに対する挑戦状を突きつけている。最大の“標的”はアンドゥハーこそ新人王と確信するヤンキースファンだ。

 記者投票の結果とパッサン氏の投票はアンドゥハー2位で合致していたが、「この結末は特別に声高なヤンキースファンを満足させるものではなかった。アンドゥハーが授賞にふさわしいと主張していたが、彼はふさわしくない」とNYファンの主張を一刀両断。打率.297、27本塁打、92点という優秀な成績を残したアンドゥハーについて、ルーキーではトップの打撃成績で「10年前なら圧勝できただろう」と分析する一方で、拙い守備という“足かせ”があったと指摘している。

 逆に、大谷の選出については「ルーキーのどの部門でもリードしていないが、それがどうした? 授賞や重要な価値を示す必要条件ではない」と持論を展開した上で「全米野球記者協会は誇るべきだ」と断定。そして、大谷は打者として367打席にとどまったが、長打率と出塁率を加えて、パークファクターも合算したOPS+という指標ではエンゼルスのマイク・トラウト外野手、レッドソックスのムーキー・ベッツ外野手に続き、メジャー7位だったことも紹介している。

 投手としては並外れており、被打率.202、被出塁率.289、被長打率.332という成績は、ダイヤモンドバックスの平野佳寿投手、アスレチックスのルー・トリビーノ投手ら「堅実なリリーフ投手に似た成績」と評価。最後に「ショウヘイ・オオタニは歴史的な存在だから新人王に選出されたのではない。彼の成績が相応しかった。それが歴史的だったということで輝きを増しているのだ」と結論づけている。

 ヤンキースファンのバッシングに一歩も引かない態度を示したパッサン記者。大谷はオフシーズンもアメリカで大きな話題を提供している。

(Full-Count編集部)

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