熾烈な2位争いを繰り広げる、2位・埼玉西武と3位・楽天が直接相見える今日からの2連戦。埼玉西武は今日から、着用時に20勝4敗と驚異的な強さを見せた、「炎獅子ユニフォーム」を再び着用して臨む。対する楽天は、今季最後の「BLACK EAGLES DAY」。着用時は6勝3敗と、こちらも好成績を残している黒いユニフォームを身にまとって勝利を期す。
埼玉西武の先発は十亀投手。先週末に行われた北海道日本ハムとの3連戦では、いずれも先発投手に勝ち星がつかず。十亀投手は今季楽天に対して2勝負けなし、防御率1.45と相性の良さを見せつけているだけに、今日はしっかりと先発の役割を果たしたいところだ。
一方、楽天は藤平投手が先発のマウンドに上がる。先週の北海道日本ハム戦では、7回を投げ被安打はわずかに1本と新人離れした快投を披露し、プロ2勝目を手にした。12イニングス連続無失点と好調を維持するルーキーは、今日もチームを勝利に導くことができるか。
初回は両チーム無得点に終わり、迎えた2回裏。2死から打席に入った7番・島内選手が、低めの直球を巧みにはじき返すし、左翼席に飛び込む14号ソロを放つ。今季苦手とする十亀投手から、まずは楽天が先制点を奪った。
勢いに乗る楽天打線は、4回裏にも十亀投手を攻め立てる。先頭の3番・岡島選手が二塁打で出塁すると、4番・ペゲーロ選手も左前に安打を放ち、無死1,3塁とする。この好機に、まずは捕逸で3塁走者が生還し追加点を挙げると、なおも1死2塁となって6番・ウィーラー選手が中前適時打で続く。連打に加え、相手のミスを逃さず得点を加えた楽天が、スコアを3対0とする。
4回まで5つの三振を奪われるなど、藤平投手に対し苦戦を強いられていた埼玉西武打線だったが、5回表に反撃を開始する。先頭の6番・栗山選手が中前打を放つと、1死後に8番・岡田選手も中前へ安打を放って1死1,3塁と好機を作る。ここですかさず9番・源田選手が中前に適時打を運び、埼玉西武が1点を返した。
続く6回表、100球を越えた藤平投手に埼玉西武打線が襲い掛かる。1死から5番・浅村選手が安打で出塁すると、続く6番・栗山選手が四球を選び、得点圏に走者を進める。この場面で7番・中村選手が甘く入った変化球を左翼席へと運ぶ、26号3ランを放つ。2試合連続となる主砲の一発で埼玉西武が一気に逆転に成功する。さらに代わった高梨投手に対し、8番・岡田選手、9番・源田選手が連打を放ち、3塁に走者を進める。ここで1番・金子侑選手がキッチリと犠飛を決め1点を追加。この回4得点を挙げた埼玉西武が5対3と2点のリードを奪った。
十亀投手からバトンを受けた2番手・牧田投手が7回裏、楽天の攻撃をテンポよく3者凡退に抑えると、その流れに乗るように埼玉西武が再び攻勢に出る。楽天の4番手・森原投手に対し、途中出場の6番・外崎選手が中前打、中村選手が四球を選ぶと、8番・岡田選手が犠打を決めて1死2,3塁と得点機を迎える。ここで9番・源田選手が、8月9日以来の猛打賞となる適時二塁打を放つ。下位打線の連打でダメ押しの2点を加えた埼玉西武が、楽天を突き放した。
牧田投手に代わって登板したシュリッター投手が、得点圏に走者を背負いながらも無失点に抑え、4点差のまま迎えた9回裏。埼玉西武は増田投手をマウンドへ送り込む。2死2,3塁とピンチを招いたものの、最後は代打・アマダー選手を二飛に打ち取って試合終了。埼玉西武が7対3で勝利を収めた。
埼玉西武先発の十亀投手は、6回を投げて被安打6、奪三振5、与四球0、失点3(自責点1)と試合を作って今季8勝目。先制を許しながらも、中盤以降に得点を重ねて逆転勝利を飾った埼玉西武が、楽天とのゲーム差を2.5とした。
対する楽天は、先発・藤平投手が6回に崩れて2連敗。先制点を奪ったものの、5回以降は埼玉西武の投手陣に抑え込まれて得点を奪えず。終盤にダメ押しの追加点を許すなど、苦しい試合展開となった。
明日は、埼玉西武・菊池投手、楽天・岸投手と好投手が相対する。Koboパーク宮城での今季最後の埼玉西武戦。両投手が互いに譲らぬ緊張感のある一戦となりそうだ。
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