主砲がバットを折りながらの衝撃弾を放ち、鷹が2年連続となる日本一に王手

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2018.11.2(金) 08:36

福岡ソフトバンクホークス・柳田悠岐選手(C)パーソル パ・リーグTV
福岡ソフトバンクホークス・柳田悠岐選手(C)パーソル パ・リーグTV

決めるべき男が、一振りで決めた。福岡ソフトバンクが1日、広島を下して2年連続の日本一に王手。4番・柳田選手のサヨナラホームランが、延長戦の死闘に終止符を打った。

延長10回、相手守護神・中崎投手の2球目の変化球を振り抜いた。鋭い打球が右中間テラス席に一直線。満面の笑みで、ナインの待つ輪に飛び込んだ。「バットが折れてたんで。『うわー折れた』と思ったけど、テラスに入ったのでびっくりしました」。バットが折れながらスタンドまで持っていくパワーに工藤監督も「本当に大きな仕事」と満面の笑みだった。

チームは今季、サファテ投手の序盤の離脱をはじめ、主力選手に離脱者が続出。シーズン2位と、連覇を逃した。だが「ずっと中心としてやってくれた」と、工藤監督が振り返ったように、シーズン通してホークスの打線を支えたのが柳田選手。4月にサイクル安打を達成すると、5月以降は4番に定着した。打率.352、36本塁打、102打点。今季も抜群の成績を残した。

先制され、逆転するもひっくり返され、というシーソーゲーム。両軍にチャンスはあったものの、救援陣が踏ん張って得点を許さない。福岡ソフトバンクは8回2死から守護神の森投手を投入するなど執念を見せた。

そんな停滞感を一気に、そして一瞬で吹き飛ばした柳田選手の一撃だった。日本シリーズ本拠地12連勝。本拠地3連戦で3連勝し、最後は相手守護神からサヨナラ弾を放って王手。勢い十分で、広島の地へ乗り込む。

2年連続日本一が見えてきた。「とにかく日本一になれるように。きっと、日本一になれます」と工藤監督も頂を見据えた。

本拠地ではないが、柳田選手にとっては地元。「マツダに行きますが、新幹線でも、車でも、ヒッチハイクでも、来る手段はいっぱいあります。また、広島で会いましょう!」。最高の形で終えた福岡決戦。生まれ育った地で勝利の美酒を浴びに行く。

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