オランダ破り無傷の4連勝、近藤は三塁踏ませぬ快投「優勝に向かって頑張りたい」
23歳以下の世界一を決める「第2回WBSC U-23ワールドカップ」は開催4日目の22日(日本時間23日)、オープニングラウンド第4戦が行われ、A組の日本はオランダを5-0で下して4連勝を飾り、各組上位3チームが切符を手にできるスーパーラウンド進出を決めた。先発の近藤弘樹投手(東北楽天)が7回3安打無失点の好投。103球を投げ、毎回の計12奪三振で、オランダ打線にホームを踏ませなかった。
30度超えの猛暑の中で、近藤が冷静に三振の山を築いた。初回、3者連続三振の最高のスタートを切ると、4回まで二塁を踏ませぬ投球。5回には先頭打者に右中間を破る三塁打を許し、ピンチを招いたが、後続を2三振と投ゴロに仕留めた。7回も1死から左前打を許したが、その後、2者連続三振。今季1軍で9試合(0勝2敗)に登板し、2軍でも16試合、5勝6敗、防御率3.10と安定した成績を残してきた右腕は、異国の地の硬くて高いマウンドでも動じなかった。
「余裕はそんなになかったが、チームが勝てたので、そこが一番よかった。真っ直ぐで結構押せていたので、それを軸にフォーク、カーブで相手を翻弄できたかなと思う。初回に5点入っていたので、5回は逆に開き直れた。1点OKくらいに考えながら投げられた。(スーパーラウンド進出が決まって)とりあえずよかったです」
マスクを被った同じ東北楽天の堀内謙伍捕手も「走者が出たら相手は低めのボールゾーンを振ってくれていたので、走者を出してからはフォーク、カーブを多くした」と、制球力のある近藤の良さを最大限に引き出した。
建山義紀投手コーチが「1軍経験もしっかりある。勝たせる投球と長いイニングを期待したい。全ての球をゾーンに投げられる総合力の高い投手。どれか1つの球種が調子が悪くても、ほかの球種でカバーできる」と、期待して送り出した近藤。稲葉篤紀監督も「暑くなって太陽も出てきた中で、しっかりと7回投げ切れたのは非常に素晴らしかった」と、その好投を絶賛した。
次回の登板は中5日で28日の決勝となる可能性も十分ある。近藤は「チーム一丸となって戦えているので、このままの調子で優勝に向かって頑張りたい」と、静かに次回登板を見据えた。
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