約10分のリプレー検証で判定覆らず、敗退の埼玉西武辻発彦監督「俺はセーフだと思った」

Full-Count 福谷佑介

2018.10.21(日) 17:18

埼玉西武・辻発彦監督※写真提供:Full-Count(写真:福谷佑介)
埼玉西武・辻発彦監督※写真提供:Full-Count(写真:福谷佑介)

ホークスに下克上許し「“らしい”試合だった」も…「負けたのは悔しい」

■福岡ソフトバンク 6-5 埼玉西武(21日・メットライフ)

 リーグ王者の埼玉西武は、福岡ソフトバンクに競り負けて無念の敗退となった。21日、本拠地メットライフドームで行われた「パーソル クライマックスシリーズ パ」第5戦。初回にいきなり3点のビハインドを背負うと、反撃も及ばずに敗れた。アドバンテージ1勝を含めて2勝4敗。福岡ソフトバンクに下克上を許し、辻発彦監督は「最後まで食らいついていって“らしい”試合だった。負けたのは悔しいですけどね」と肩を落とした。

 崖っぷちで迎えた一戦。埼玉西武はまたも先制パンチを浴びた。初回、先発ウルフはグラシアルの意表を突くセーフティーバントなどで無死満塁のピンチを背負うと、柳田には左中間へ走者一掃の二塁打を浴びた。

 3点ビハインドの5回、無死一、三塁で森がタイムリーを放つと、メヒアの併殺の間に2点目。1点差に迫り、続く秋山も内野安打で出塁した。続く源田の4球目で秋山がスタート。強肩の捕手・甲斐が二塁に送球し、判定はアウト。辻監督がこの日2度目のリクエストを要求した。約10分間のリプレー検証の末、判定は覆らずにアウト。メットライフドームは騒然となった。

「どっちか分からないから判定通りになる。俺はセーフだと思ったけどね。あの間は嫌な感じがした」と試合後、辻監督は語る。この言葉通り、直後の6回にウルフが先頭・柳田に右中間へのソロ弾を浴びてリードを広げられた。

 それでも、埼玉西武はその裏に1死から浅村がソロ弾。再び1点差に迫った。しかし、8回にマーティンが上林にタイムリーを浴び2失点。9回に中村が左翼へのソロ本塁打を放ったが、時すでに遅し。1点及ばずに敗退が決まった。指揮官は、福岡ソフトバンクとの差を問われて「やっぱり中継ぎの投手が強い。中の投手がタフ。ウチも強くしていかないと」と、来季への課題を語った。

 山川が本塁打王、浅村が打点王に輝くなど圧倒的な打力を武器に10年ぶりのパ・リーグ制覇を果たした埼玉西武だが、防御率リーグ最下位(4.24)の投手陣がCS5試合で44失点。10年ぶりの日本シリーズ進出はならず、辻監督は最終戦セレモニーで涙。「去年の悔しさを今年(リーグ優勝で)晴らして、この悔しさは来年に持ってやる。チーム力をもっと上げないといけない」と誓っていた。

記事提供:Full-Count

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