10月17日、東北楽天を率いる平石洋介新監督が、正式に指揮官へ就任してから初めてチーム練習を見届けた。球団OB初の青年監督は現在、どのようなことから着手しようとしているのだろうか。本拠地・楽天生命パークで、現在の取り組みと新シーズンに向けた意気込みを語った。
「今までヒットにならなかった打球がヒットになる可能性も」
-正式に監督就任が決まり、現在はどのような気持ちでしょうか。
(平石監督)今年は皆が悔しい思いをしたので、なんとかもう一回チームを立て直そうという気持ちです。
-新たなコーチを迎えてのスタートとなります。
(平石監督) 外から見てくれていましたが、合流は今日からですので細かいところでまだ分からないところがあります。そこはしっかりとコミュニケーションをとりながらやっていきたいです。
-今年まで現役でプレーされていた、監督と同じ世代のコーチも加入されました。
(平石監督)小谷野(栄一一軍打撃コーチ)にしても後藤(武敏二軍打撃コーチ)にしても、今年まで現役でした。現役でなければ分からないことも絶対にあると思うので、そこに期待しています。彼らも現役のときからいろいろと考えながらやっていた人間ですので、本当に頼りにしています。
-秋季練習はどのようなことがテーマとなりますか。
(平石監督)シーズンが終わって休みましたので、まずは体を起こす。そして次のクールから徐々にやっていこうと思うのですが、チームとしてではなく個々のレベルアップがテーマです。特に野手は、まず打球速度を上げること。スイングスピードもそうですが。あとはアジリティを鍛えてスピードを伸ばす。この2つは全体の強化ポイントにしています。打つにしても、走るにしても、守るにしても課題や伸ばしたいところがあるので、それぞれ取り組むつもりです。
-打球速度を上げる狙いについて教えてください。
(平石監督)打球速度とスイングスピードを上げれば、必ず結果に結び付くわけではないことも重々承知しています。当然、技術面でどのようにコンタクトするかも大事です。ただ、この秋は試合がないので、まずは打球速度とスイングスピードを上げられたら、今までヒットにならなかった打球がヒットになる可能性も出てきます。当然、飛距離の問題も同様ですので、技術的なことと筋力的なことの両方からアプローチしていきたいと考えています。
-現時点で理想的な数値を計測している選手はいますか。
(平石監督)今なら島内(宏明選手)がいいですね。ここ数年で伸びていると思います。
-打球の角度についても選手と話し合われますか。
(平石監督)話はしますが、どの角度が一番いいかは一概に言えない。知ってほしいとは思いますけど、選手がどうやって生きていくかの問題だと思うので、強制はしません。
-投手に関しては、いかがでしょうか。
(平石監督)一軍で出場していたメンバーでリカバリーが必要な選手もいますが、一軍の戦力になってもらわなければならない選手もいます。個々の能力を伸ばしたり課題に取り組んだり、数をこなす必要がある選手もいるので、色分けはしています。
-今年の悔しさを晴らしたいという、監督の決意をお願いします。
(平石監督)本当に今年は、このホームでなかなか勝てない悔しいシーズンでした。そこはスタッフも選手も、強く思っています。来季は必ずいいシーズンにできるよう、いいスタートを切っていきたいと思います。
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