「どうしますか?」の問いかけにも辻発彦監督は動じず。王者が堂々たる勝利で一歩前進

パ・リーグ インサイト

2018.10.18(木) 22:47

埼玉西武ライオンズ・辻発彦監督(C)PLM
埼玉西武ライオンズ・辻発彦監督(C)PLM

昨日のダメージをそっくり返してみせた。埼玉西武が18日、福岡ソフトバンクに快勝。「パーソル CS パ」第2戦を勝利し、対戦成績を2勝1敗(1勝はアドバンテージ)とした。

16安打10失点という大敗で初戦を落としたライオンズ。嫌な流れを、初回にかき消した。2死1,2塁から5番・栗山選手が右翼席へ3ラン。「非常にうれしかった。狙いは走者をかえす。カウント3-2だったので後ろにつなぐ。その中で、ベストのスイングができました」という会心の一撃。

10年前の日本一を知るベテラン。「昨日負けて、今日負けると嫌な雰囲気ができていたと思う」。危機感をのぞかせつつ、だからこそ自らのバットでチームを救った。そして6回裏、1死満塁から一塁手強襲の適時打。さらに7回裏、2死満塁では中前に2点適時打。CS最多タイとなる1試合6打点の大暴れでチームを勢い付けた。

上位打線にも活気が戻った。2番・源田選手は3安打2打点。3番の主将・浅村選手は一発を含む2安打3打点。そして初戦から安打のなかった1番・秋山選手もこの日の5打席目で初安打。11安打13得点と、今季の戦いを象徴する打線爆発となった。

先発の多和田投手は6回5失点と苦しみながら白星をつかんだ。3回は3四球と乱れ、6番・中村晃選手に右越え2点適時打を打たれ序盤に5失点。だが辻監督は動かなかった。「フラフラ、フラフラして『どうしますか?』と投手コーチも言ってきてたけど、エースにならなきゃいけない投手。そこを乗り越えないといけない。大事な試合で負けられない」。絶対的エース・菊池投手が今オフ、メジャー挑戦の可能性がある中、来年以降の投手陣の柱となるべき男。指揮官の思いに何とか応え、中盤は無失点に抑えた。

これで2勝1敗。両軍ノーガードの打ち合いのような乱打戦で始まった「パーソル CS パ」ファイナルステージ。19日は球界を代表する右腕・千賀投手が相手。お立ち台で栗山選手は誓った。「選手全員で、一生懸命戦っていきます」。相手エースを粉砕し、一気に王手としたい。

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