【試合戦評】十亀投手が7回途中1失点の好投で7勝目。2位攻防戦第1ラウンドは埼玉西武に軍配

パ・リーグ インサイト

2017.8.29(火) 00:00

今日から始まる楽天対埼玉西武の3連戦。前カードでは両チームともに負け越しという結果に終わり、今カードからの巻き返しを図りたいところだ。さらに、2位・楽天と3位・埼玉西武のゲーム差はわずかに1.5。熾烈な2位攻防戦の行方にも注目だ。

2位の座を死守したい楽天の先発は塩見投手だ。前回登板の北海道日本ハム戦では白星を挙げているだけに、その左腕で現在5連敗中のチームに勢いを取り戻したい。対する埼玉西武は十亀投手をマウンドに送る。前回登板のオリックス戦では、3回途中5失点と悔しい結果に終わった。本来の気迫溢れる投球を取り戻し、価値ある1勝を手繰り寄せられるか。大事な3連戦の初戦、両投手の立ち上がりにも注目したい。

塩見投手は、直球と変化球を丁寧に組み合わせ、埼玉西武打線を3人で斬る上々の立ち上がりを見せた。一方、十亀投手も1死から走者を許したものの後続を併殺打に仕留め、先制を許さない落ち着いた投球を披露。以降も両投手の好投が続き、試合序盤のスコアボードには0が並んだ。

試合の均衡が破られたのは4回表だった。先頭の源田選手と2番・森選手の連打で無死1,3塁の好機を演出すると、3番・秋山選手が犠飛を放って埼玉西武が1点を先制した。なおも4番・浅村選手が二塁打を放ち、1死2,3塁と好機を広げた。しかし、塩見投手も後続を2者連続三振に仕留める粘りの投球を見せ、この回を最少失点で切り抜けた。

楽天の反撃は5回裏からだった。2死から7番・島内選手と8番・枡田選手の連打で1,2塁とすると、9番・嶋選手が低めの変化球を中前に弾き返す適時打。頼れるチームリーダーの一打で、楽天が試合を振り出しに戻した。

しかし埼玉西武は、楽天投手陣のわずかな隙を見逃さない。6回表、先頭の森選手が四球を選ぶと、続く秋山選手の安打で無死1,3塁と絶好機を演出。ここで4番・浅村選手が左前に適時打を放って1点の勝ち越しに成功する。7回表にも、先頭の岡田選手が二塁打で出塁すると、1死から1番・源田選手が適時打を放って、埼玉西武が2点のリードを握った。

十亀投手は何度か走者を背負う場面があったものの、威力十分の直球を軸に後続を断つ粘投を見せた。6回2/3を投げて1失点に抑える好投で、2番手・武隈投手にマウンドを託した。

何とか追いつきたい楽天打線だったが、8回裏をシュリッター投手、9回裏を増田投手に任せる埼玉西武の勝ち継投の前に得点できず。試合は3対1で埼玉西武が勝利した。僅差の試合で勝利できたことは、投手陣の今後の大きな自信につながるだろう。敗れた楽天は打線がつながりを欠き、6連敗となった。

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