【試合戦評】首位の貫禄を見せた福岡ソフトバンクが完勝。バンデンハーク投手は7回10奪三振無失点の快投で12勝目

パ・リーグ インサイト

2017.8.22(火) 00:00

今日から始まる首位・福岡ソフトバンクと、3位・埼玉西武の3連戦。上位3チームが熾烈な首位争いを展開している現在、今カードにはより一層の注目が集まる。その大事な初戦のマウンドでは、チームの躍進を支えている2人の外国人投手がぶつかり合う。

この連戦で首位の座を不動のものにしたい福岡ソフトバンク。その先発マウンドにはバンデンハーク投手が上がる。8月2日のオリックス戦で勝利を飾ると、そのまま3連勝と勢いに乗っている。今季すでに3勝を挙げている得意の埼玉西武を相手に、自身の連勝を伸ばしたいところだ。一方、首位追撃を目指す埼玉西武の先発はウルフ投手だ。前回登板の楽天戦では5回途中6失点と精彩を欠き、10勝目を逃してしまった。今日は持ち味の安定感を取り戻し、自身3度目となる2桁勝利を手にしたい。

バンデンハーク投手は、序盤から150キロを超える直球で埼玉西武打線をねじ伏せ、3回表終了時点で5つの三振を奪う快投を見せた。対するウルフ投手も、多彩な変化球で打者に的を絞らせない。

試合が動いたのは3回裏だった。先頭の上林選手が内野安打で出塁し、捕逸と8番・高谷選手の内野ゴロで3塁まで進塁する。そして1死3塁から9番・本多選手の内野ゴロの間に本塁に生還。福岡ソフトバンクがこの回1点を先制した。

バンデンハーク投手は回を重ねるごとに勢いを増す直球に加えて、切れ味抜群の変化球も決まり、5回まで被安打2、奪三振7と埼玉西武打線を全く寄せ付けない。1点を失ったウルフ投手であったが、こちらも変化球で凡打を量産し、福岡ソフトバンク打線を3安打に抑え込み、追加点を許さない。試合は非常に引き締まった展開を保ったまま、後半戦の攻防を迎えた。

再び試合が動いたのは6回裏だった。1死から1番・明石選手が安打で出塁すると、続く今宮選手が右方向へ適時三塁打を放って貴重な追加点を奪う。試合中盤の流れを引き込む次の1点は、福岡ソフトバンクがもぎ取った。

7回裏、それまでの流れから一転して、福岡ソフトバンク打線が一気に畳み掛ける。埼玉西武の2番手・武隈投手に対し、1死から8番・高谷選手が二塁打で出塁すると、2死から1番・明石選手が四球を選び1,2塁の好機を演出する。ここで2番・今宮選手が低めの変化球を完璧に捉えると、打球はそのまま左翼席に飛び込む9号3ランとなった。パンチ力抜群の2番打者の一発で、福岡ソフトバンクが試合を決める5点目を奪う。さらに8回裏にも、9番・江川選手の2点適時打で点差を7点に広げる。

何とか意地を見せたい埼玉西武であったが、そのまま福岡ソフトバンク投手陣の前に2安打と沈黙した。試合は投打の歯車が完全にかみ合った福岡ソフトバンクが7対0で埼玉西武をシャットアウト。バンデンハーク投手は自身最多を更新する12勝目を挙げた。福岡ソフトバンクは、今日の勢いそのままに連勝を飾りたいところだ。敗れた埼玉西武は、今後の浮上のためにも明日の試合から巻き返しを図りたい。

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