「走れ!コールが背中を」。鷹一筋13年、本多雄一選手が有終の美

パ・リーグ インサイト

2018.10.6(土) 22:30

福岡ソフトバンクホークス・本多雄一選手(C)PLM
福岡ソフトバンクホークス・本多雄一選手(C)PLM

10月6日、ヤフオクドームで行われた福岡ソフトバンクと埼玉西武の最終戦では、今季限りでの引退を表明している本多選手が「1番・セカンド」でスタメン出場。内川選手や長谷川勇選手、かつての後輩である亀澤選手(中日)、自主トレをともにする安達選手(オリックス)なども駆けつけた中で、鷹一筋13年のプロ生活にピリオドを打った。

笑顔で現役最後の試合に臨んだ本多選手。1打席目は遊ゴロに倒れてしまったが、2打席目は四球で出塁する。2度盗塁王に輝いた足に期待がかかる中、続く上林選手の初球、完璧なスタートを切ったものの、結果はまさかの死球。通算343個目の盗塁はならなかった。

しかし4打席目では、埼玉西武・武隈投手の直球をはじき返して右翼線に運ぶと、迷わず二塁ベースを駆け抜けて三塁に到達。通算48本目の三塁打を記録した。そして、2点リードの8回裏は、チームメイトが2本塁打などでつなぎ、現役最後の5打席目が回ってくる。

本多選手は埼玉西武・今井投手の直球を鋭く打ち返すと、打球は遊撃手の頭上を越えて、鮮やかな二塁打に。2011年には60盗塁を積み上げた俊足だけでなく、打率.305をマークした打棒でも魅せ、マルチ安打で有終の美を飾った。

引退セレモニーでは、ファンに対し「走れ走れ本多コールがいつも背中を押してくれた」とよどみなく感謝を述べた本多選手たったが、家族へのメッセージを口にする際には、思わず言葉に詰まる場面も。最後は「THANK YOU YUICHI HONDA」Tシャツを着たチームメイトから二塁付近で胴上げされ、多くの人に愛された「ポンちゃん」は、笑顔で13年の現役生活を締めくくった。

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