埼玉西武・菊池雄星、鷹戦19戦目初勝利でV王手 「勝たない限り認めてもらえない」

Full-Count 福谷佑介

2018.9.28(金) 21:45

決勝アーチを放った中村とお立ち台に上がった埼玉西武・菊池雄星(左)※写真提供:Full-Count(写真:荒川祐史)
決勝アーチを放った中村とお立ち台に上がった埼玉西武・菊池雄星(左)※写真提供:Full-Count(写真:荒川祐史)

7回を3者凡退に封じ、ガッツポーズ&雄叫び

■埼玉西武 5-3 福岡ソフトバンク(28日・メットライフ)

 埼玉西武の菊池雄星投手が福岡ソフトバンク戦通算19試合目の登板で初勝利をマークし、10年ぶりの優勝に王手をかけた。28日、本拠地メットライフドームで行われた福岡ソフトバンク戦。ここまで18試合に投げて0勝13敗だった天敵に対し、7回8安打3失点で、ついに勝利投手に。チームは12連勝を飾り、優勝へのマジックを1とした。

 試合後、獅子のエースは安堵の表情を浮かべていた。「悔しい思いをずっとしていた。福岡ソフトバンクに勝たない限りは、エースと呼ばれながら、ファンの皆さんも、チームメートも含め、僕自身も認めてもらえないという思いが強かった。早く勝ち星が欲しいと数年前から意識してやっていたけど、ことごとく負けてしまった。この1番大事な3連戦で回ってきたので絶対に勝ちたいと思っていました」。プロ9年目。19度目の挑戦で、ようやく勝った。

 初回、山川の3ランでいきなり3点の援護をもらった。3回に、アンラッキーな適時内野安打などで3点を失って同点とされたが、勝ち越し点だけは許さなかった。「同点ならチャンスはある。逆転されないことを考えた」。許した安打は8本。毎回のように走者を許したが、味方の好守にも助けられて、粘り抜いた。勝ち越した直後の7回を3者凡退に封じると、大きくガッツポーズ。雄叫びをあげ、獅子のように吠えた。

「中村さんがホームランを打った時に鳥肌がたった。球数的にもこの回で終わると思っていたので、絶対に抑えるという気持ちでした」。エースの気迫に押されるように、8回をマーティン、9回をヒースが締めて逃げ切り。菊池の1勝で、ついに10年ぶりの頂点に王手をかけた。

 29日の本拠地メットライフドームでの福岡ソフトバンク戦で、チームは一気に優勝を狙う。「僕が出来ることは、明日はないので、来週にも登板があるので、それに備えながら、今井をいい形で送り出せるようにしたい。今井はハートが強いと思うので大丈夫だと思います」。エースの9年越しの鷹戦初勝利で、勢いと雰囲気は最高潮。埼玉西武が10年ぶりの優勝を、20年ぶりの本拠地で決める。

記事提供:Full-Count

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