今日ZOZOマリンスタジアムで行われる試合では、「WE ARE CHIBA LOTTE」と題して、来場者全員にピンストライプのユニホームが配布される。ファンと心を一つにして連敗脱出を図る千葉ロッテの先発は、ルーキーの酒居投手。プロ入り初の先発登板となった8月4日の楽天戦では、8回1失点、8奪三振と好投しており、今日の投球にも期待が掛かる。

対する埼玉西武は、野上投手が先発する。最近5試合で3勝1敗と白星を積み重ねている右腕だが、前回登板は6回途中3失点。打線の援護に恵まれた勝利だっただけに、今日は自身の投球でチームに勝利を呼び込みたい。

試合は初回から早くも動きを見せる。1回表、先頭の秋山選手が右前打で出塁し、続く源田選手は犠打に失敗するが、1死1塁から3番・浅村選手が酒居投手の失投を見逃さず、豪快にフルスイング。打球は逆方向に舞い上がって右翼席に飛び込む14号2ランとなり、頼もしいキャプテンの2試合連続弾で、埼玉西武が幸先良く2点を先制した。

序盤から2点を追いかける展開となった千葉ロッテは、2回裏に先頭の中村選手が中前打で出塁。7番・根元選手も左翼線への二塁打で続き、無死2,3塁とすると、8番・三木選手の三ゴロの間に1点を返す。

1点差に迫られた埼玉西武は、直後の3回表。先頭の浅村選手が甘く入った変化球を完璧に捉えると、左翼席上段まで届く特大の15号ソロを放つ。昨日の試合から3打席連続となるキャプテンの一振りで、埼玉西武がリードを再び2点とした。

4回は両チームとも得点圏に走者を進めながら点を奪えず、迎えた5回裏。酒居投手が表の埼玉西武の攻撃を、この試合初めてとなる3者凡退に打ち取ると、それに応えるように千葉ロッテ打線が奮起する。1死から2番・荻野貴選手が中安打で出塁すると、続く角中選手が弾丸ライナーで右翼席ポール際に突き刺さる2号2ラン。これで11試合連続安打および5試合連続打点となる角中選手の一発で、千葉ロッテが試合を振り出しに戻した。

6回からは、両チームとも継投策に入る。千葉ロッテは6回表のマウンドに上がったチェン投手が埼玉西武打線を3者凡退に打ち取る見事な投球を見せる。対する埼玉西武も、6回裏を平井投手、武隈投手とつないで無失点に抑え、試合は3対3の同点のまま終盤の攻防に突入した。

7回表に登板した有吉投手が、わずか7球で埼玉西武の攻撃を終わらせると、その流れに乗って千葉ロッテ打線が躍動する。7回裏、先頭の荻野選手が猛打賞となる3本目の安打で出塁すると、1死から4番・ペーニャ選手が中越えの勝ち越し適時二塁打を放ち、この試合初めてのリードを奪う。5番・鈴木選手も左前適時打で続き、千葉ロッテがこの回2点の勝ち越しに成功した。

8回表を大谷投手と松永投手のリレーで無失点に抑え、2点リードのまま迎えた9回表、マウンドには益田投手が上がる。代打・木村選手、1番・秋山選手に連打を浴び、内野ゴロの間に進塁を許し、1死2,3塁と同点のピンチを迎えるも、3番・浅村選手、4番・中村選手から連続三振を奪って試合終了。カード初戦は、5対3で千葉ロッテが勝利した。

初回に先制点を許したものの、粘り強く得点を重ねた千葉ロッテが逆転勝利。7回表に好救援を見せた有吉投手が今季2勝目を挙げた。先発した酒居投手は浅村選手の2本塁打以外は失点を許さず、救援陣も6回以降、埼玉西武打線を4安打、無失点に抑えるなど、投手陣の奮闘が光った。視界に捉え始めた最下位脱出に向けて、明日は涌井投手で連勝を狙う。

一方の埼玉西武は、救援陣が粘り切れず。打線も中盤以降得点を挙げられない、苦しい試合展開に。再三好機を作りながらも、浅村選手の本塁打以外に得点を奪えなかったのは、明日以降に向けての課題となった。炎獅子ユニホームの着用後初めての連敗を糧にできるか、明日の試合に注目したい。