テクニカルコーチとしても支えられ「助かりました」

　埼玉西武の辻発彦監督が27日、引退会見を行った松井稼頭央外野手への感謝の思いを語った。この日、本拠地メットライフドームでの福岡ソフトバンク戦前に報道陣に対応した指揮官。数日前に松井稼本人と話をして、引退を伝えられたといい「どんな選手であれ、いずれこういう時期はくる。この歳まで実績はもちろん、ファンにも愛されてプレーできて、彼も幸せだと思います」と語った。

　松井稼がプロ入りした際に、埼玉西武の選手だった辻監督。思い出として、松井稼の2年目の春季キャンプで見た姿に衝撃を受けたという。「マウイキャンプに参加した時のことが1番鮮明に覚えていますかね。一塁に駆け抜ける足の速さを見た時に、これは凄いのが来たなと。送球が矢のような送球で、間違いなくこの選手は埼玉西武の中心になってやる選手だと思いました」と、懐かしげに振り返った。

　今季はテクニカルコーチも兼任し、選手としてだけでなく、コーチとしても辻監督を支えた松井稼。「若い選手の話し相手、相談受けたり、チームを明るくさせてくれる。本当に助かりました」と、指揮官は感謝の思いも口にした。引退の報告を受けた際には「シーズンが終わった時に握手しような」と声をかけたという辻監督。「まだ我々としては志半ばなので、終わりじゃない。選手たちが、日本一になって稼頭央の胴上げを、と思ってくれるのがいい」とも語っていた。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

記事提供：Full-Count