【試合戦評】決勝打は聖澤選手の今季1号3ラン。中継ぎ陣の好投も光り、楽天が粘り強く首位キープ。

パ・リーグ インサイト

2017.8.9(水) 00:00

昨日は台風接近のため、試合前中止となった今カード。仕切り直しの一戦の先発マウンドに、楽天は塩見投手を送る。前回登板では5回途中5失点で試合を作ることができなかった反省を活かし、チームを勝利に導く投球をしたい。対する北海道日本ハムの先発マウンドには有原投手が上がる。今季ここまで5勝9敗と苦しい投球が続いている。首位・楽天を相手に好投を披露し、本来の調子を取り戻したいところだ。

試合は初回から動く。先頭の西川選手が左中間への二塁打を放つと、後続が倒れるものの3番・レアード選手の犠飛で、2死3塁の好機が訪れる。この場面で4番・大谷選手が適時内野安打を決め、北海道日本ハムが幸先良く1点の先制に成功した。

初回に先制を許した楽天だが、直後の1回裏。先頭の茂木選手が、早稲田大学の先輩である有原投手のカットボールを捉え、右翼席中段まで運ぶ15号ソロアーチ。頼れる2年目の今季6本目となる初球先頭打者本塁打で、すぐさま楽天が同点に追い付いた。

さらに3回裏も、楽天打線が容赦なく有原投手に襲い掛かる。2死から2番・銀次選手の四球と3番・島内選手の安打で2死1,2塁の好機を作ると、4番・ウィーラー選手が右中間へ勝ち越しの適時二塁打を放つ。そして続くアマダー選手が四球を選び、なおも2死1,2塁の場面。6番・聖澤選手が体勢を崩されながらも右翼席に飛び込む今季1号3ラン。この回一挙5得点を挙げた楽天が、5点の大きなリードを握る。

しかし直後の4回表、北海道日本ハム打線が反撃に出る。1死から9番・中島卓選手と1番・西川選手の連打で1死1,2塁の好機を呼ぶと、その後2死2,3塁から3番・レアード選手が、バックスクリーン左に飛び込む25号3ラン。この回3点を奪って、北海道日本ハムがあっという間に2点差に迫った。

さらに7回表にも、北海道日本ハムが追い上げる。先頭の松本選手の安打と、続くレアード選手の四球で無死1,2塁と絶好の好機を演出。この場面で4番・大谷選手が中前に本日2本目となる適時打を放ち、これでスコアは5対6。北海道日本ハムがついに1点差に迫った。

しかし9回表。楽天の守護神・福山投手は1死3塁のピンチを背負うものの、粘り強い投球で無失点に抑え、逃げ切りに成功。6回表から高梨投手、菊池投手、久保投手、ハーマン投手、福山投手と計5人の中継ぎを起用する小刻みな継投策が実り、楽天が1点差の緊迫した試合を制した。敗れた北海道日本ハムは打線が奮起し、中継ぎ陣が無失点でつないだものの、先発の有原投手が4回途中6失点とまたも試合を作ることができなかった。

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