【試合戦評】やはり炎獅子は強かった。山川選手の3ランなどにより、埼玉西武が首位・福岡ソフトバンクにカード勝ち越し。

パ・リーグ インサイト

2017.8.6(日) 00:00

両チーム1勝1敗で迎えた今日の試合は、埼玉西武がウルフ投手、福岡ソフトバンクが武田投手という先発で幕を開けた。昨日の試合で連勝が13で止まった埼玉西武だが、9回裏に4点差を追い付くなど、打線は好調さを維持している。リーグ最多の471得点を誇る自慢の打撃力で勝利をつかみたい。対する福岡ソフトバンクは、武田投手が通算12勝1敗と埼玉西武戦を得意としているため、今日もその相性の良さを発揮したいところだ。

先制に成功したのは埼玉西武だった。2回裏、先頭の外崎選手が死球で出塁すると、続く炭谷選手が福岡ソフトバンク内野陣の意表を突くバスターエンドラン。外崎選手がすかさず3塁を陥れて無死1,3塁の好機を演出すると、1死から秋山選手が大きな犠飛を決めて、3塁走者が生還。相手の意表を突く作戦と足で、埼玉西武が先制点を奪うことに成功する。

やや不安定な立ち上がりを見せた武田投手だったが、3回裏には3者連続三振を奪うなど、徐々に本来の調子を取り戻し、埼玉西武に傾きかけた流れを取り戻すような投球を見せる。

また、福岡ソフトバンク打線も徐々に埼玉西武・ウルフ投手を攻略し始める。5回表、先頭の中村晃選手が四球で出塁し、明石選手の犠打により1死2塁の好機を迎えると、8番・上林選手がフルカウントからの6球目の内角のカーブに上手くタイミングを合わせる。打球は右翼前へ落ち、2塁走者が本塁クロスプレーになりながらも、間一髪で生還。スコアを1対1とし、福岡ソフトバンクが同点に追い付く。

しかしその直後、埼玉西武打線が好調ぶりを発揮する。5回裏、先頭の金子侑選手が敵失により出塁すると、2番・源田選手が右前打を放ち、1死1,3塁の好機を迎える。続く浅村選手の打球は内野ゴロになったが、執念のヘッドスライディングで1塁セーフ。併殺崩れの間に1点をもぎ取り、埼玉西武が勝ち越しに成功する。

さらに続く中村選手が四球で出塁すると、今月19打数10安打、3本塁打、11打点と絶好調の山川選手が打席へ入る。高めに浮いた直球をしっかりと振り抜くと、打球は高々と放物線を描きながら埼玉西武ファンで真っ赤に染まった左中間席へ飛び込み、第8号3ランとなる。絶好調男が本領を発揮し、一気に福岡ソフトバンクを突き放した。

心強い援護を受けた埼玉西武・ウルフ投手はシュートとカーブを効果的に使い分けながら投球を組み立て、打たせて取る投球で若鷹打線に反撃の余地を与えない。結局、7回を投げて被安打3、奪三振4、与四球3、失点1の好投を見せて、中継ぎ陣にマウンドを託す。

8回裏には外崎選手の右翼席への第9号ソロでダメ押しに成功し、スコアを6対1とすると、中継ぎ陣が8回表、9回表をピシャリと締めて試合終了。埼玉西武が福岡ソフトバンクに快勝した。大型連勝が途切れた後の試合ということで、今後の流れを左右する大事な試合であったが、投打がガッチリと噛み合って首位・福岡ソフトバンクとの3連戦で見事勝ち越しを決めた。

今日はお祭り男・山川選手の3ランが効き、チームに勝利を呼び込んだ。終盤調子を上げてくるチームには必ずヒーローが出てくるものだが、山川選手のここ数試合の活躍はそのヒーローと呼ぶにふさわしいものだろう。これで5試合連続で打点を挙げており、上位追撃を狙うチームをその勝負強い打撃で引っ張ってほしい。

一方、福岡ソフトバンクは5回途中から登板した松本裕投手が2回1/3を投げて無失点に抑える好投を見せた。先発でここ数試合結果が残せていなかっただけに、次につながる投球となったのではないだろうか。

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