2000安打達成の福浦選手が会見 「千葉で達成できたことは幸せ」と喜びを語る【全文】

パ・リーグ インサイト

2018.9.22(土) 19:43

千葉ロッテマリーンズ・福浦和也選手 ※球団提供
千葉ロッテマリーンズ・福浦和也選手 ※球団提供

千葉ロッテの福浦選手が22日にZOZOマリンで行われた埼玉西武戦で史上52人目、球団生え抜きでは有藤通世以来33年ぶりの快挙達成となった。

2000安打の偉業まであと1本として迎えた試合、福浦選手は「6番DH」で出場。埼玉西武先発・今井投手の前に第1打席・中飛、第2打席・遊飛、第3打席・四球と千葉ロッテファンで真っ白に埋まったスタンドからはため息が漏れる。

2対2の同点で迎えた第4打席は8回裏の先頭。マウンドには奇しくも同じ千葉県出身の小川投手。カウント2-2からの7球目を打ち返すと、打球はライト線へ落ちる二塁打に。その瞬間、千葉ロッテファンはもちろん、左翼席に陣取る埼玉西武ファンも交えた360度からの「ふっくうら!」コールにZOZOマリンスタジアムは包まれた。

試合は福浦選手の二塁打を皮切りに敵失で千葉ロッテが勝ち越しに成功するが、9回表、埼玉西武・山川選手に3ランが飛び出し逆転。その裏、ヒース投手が千葉ロッテ打線を封じ、埼玉西武が逆転で連勝を飾っている。

以下は試合後に行われた記者会見の全文。

-おめでとうございます。率直に今のお気持ちを。

(福浦選手)大勢のファンの前で、ここZOZOマリンスタジアムで打てたのはうれしいです。

-バッターとして2000本というのは金字塔と言われる数字ですが実感は?

(福浦選手)花束をもらったとき、皆にお祝いしてもらったときとかに実感がわきましたね。

-プレッシャーはいかがでしたか?

(福浦選手)僕自身はないと思っていたが、毎回、声援がすごくて少しはプレッシャーになったと思います。

-どのような想いで打席に向かわれたのでしょうか?

(福浦選手)延長にならなかったら最後の打席と思っていましたし、何とか埼玉西武戦で、同級生の松井稼頭央くんがいたので、その前で達成したかったです。これだけたくさんの方に見に来てもらったので、1打席目から決めたい気持ちはありましたが、なかなか打てなかったですから、最後に打てて良かったですね。

-松井稼頭央選手から花束を受け取られたときの笑顔が印象的でした。松井選手の存在というのはどのように感じられておりますか?

(福浦選手)同期入団、今までずっと一緒にやってきて。最年長野手として頑張ってきたので、同級生の前で決めたいという思いがありました。最初は花束を持っていけないと聞いていたが、もらえてよろこびも倍増でした。

-チームメイトが笑顔で出迎えていましたが、そのときはどのようなお気持ちでしたか?

(福浦選手)昨日くらいからファームの根元、岡田、荻野、金澤も見に来てくれていましたし、そういう人たちの前で打てたのも良かったです。

-ZOZOマリンスタジアムで達成したことについては?

(福浦選手)監督もずっと「ZOZOマリンで」と言われていたので、僕自身も今週で決めたい気持ちがありました。それでもなかなかヒットも重ねられず、今日が今週の最後だったので、決めたいという思いもありました。

-ファンの存在はどのように感じられておりますか?

(福浦選手)これだけいつも温かく、たくさんどんなときでも応援してくれるので、僕の中では力になっていると思いますし、あれだけのファンの人の前で打てたのはうれしかったです。

-25年目での達成となりましたが、そのことについてどのようにお考えですか?

(福浦選手)まさかここまで来られるとは思っていなかったです。球団、監督、コーチが後押ししてくれて。選手、裏方さんなどたくさんの人たちに支えられて達成できたと思います。

- 2000本という数字とどのように向き合ってきましたか?

(福浦選手)本当に2000本は厳しいと思っていた。ここまでやれるとは思っていなかった。
ここまで野球を続けさせてくれた球団に感謝したいなと思います。

-怪我との戦いもあった中で突き動かした思いとは?

(福浦選手)いろいろな人達の支えだと思います。監督もそうですし、鳥越ヘッドコーチもそうです。チームメイトもそうです。そしてファンの期待のためにも、気持ち、気力でやっていました。

-25年間で大切にしてきたものは?

(福浦選手)毎試合毎試合大切でしたが、4年目で初めて一軍に上がってから1打席も無駄にせずにやってこられた結果だと思います。

-2000安打の中で印象に残るヒットがあれば教えてください。

(福浦選手)今日ですかね。今日が僕の中でもほっとしたというか。プロ2打席目で初ヒットを打ったときもそうでしたけど、これだけみんなが喜んでくれたので。

-今後の目標があれば教えてください。

(福浦選手)井口監督を胴上げしたいという思いはあります。この球場で、ファンの皆さんの前で胴上げをしたことがないので、ZOZOマリンスタジアムで胴上げをしたいという想いがあります。

-二塁ベース上でどんなことを考えていましたか?

(福浦選手)無意識にガッツポーズして、わけが分からなかったです。

-ガッツポーズは珍しいと思うのですが。

(福浦選手)瞬間は打った瞬間はなかなかしないですね。いつもはベンチで皆が喜んでくれるのですが、とっさに自分の気持ちが出たのだと思います。

-今朝、ご家族とはどんな話をされましたか?

(福浦選手)いつもどおりですね。昨日も来てくれていましたが、そう甘くないですし、達成できず、家族には昨日も謝りました。今日打ててよかったです。

-福浦選手のすごい点を他の選手に聞くと、準備力、継続力を挙げられるのですが福浦選手にとっては準備力、継続力とは?

(福浦選手)僕は当たり前のことを当たり前にやっていたのでルーティンというか。それはほとんど変わっていないですし、試合に出る以上はしっかり準備をしてやるということをいつも意識しています。

-体の状態は?

(福浦選手)気持ちでやっているので、試合に出る以上は痛いとも言っていられないですし、やるしかないという感じです。

-安堵感があると思いますが、休みたいという気持ちなのか。明日からまたしっかりという気持ちなのか。

(福浦選手)気持ちは明日もやりたいという気持ち。連戦が続いたので、一気にドッと疲れが出る可能性も正直あると思います。

-残りの戦い方は?

(福浦選手)今年は最初から兼任でやらせてもらって、終盤から2000本が近付いてからは周りの選手や裏方さんに気を遣ってもらって。若い選手たちに教えられなかったので、もっと教えたいという気持ちもあります。

-ケガをしてペースが落ちたことを悔やんでおられましたが、それでもここまでつなぎとめていたものとは?

(福浦選手)監督、鳥越ヘッドコーチや選手、裏方さんにしてもそうですが、打ってもらいたいという気持ちがあったと思うので、その気持ちに応えたかった。

-地元で達成したことについては?

(福浦選手)幸せなことだと思います。ここまで野球をやらせてもらって、千葉に生まれてZOZOマリンスタジアムで達成できたことは幸せだと思います。

-山本功児さん、お母さんにはどんな形で報告したいですか?

(福浦選手)お墓参りには行きたいです。ありがとう、感謝の気持ちしかないので、感謝を述べたいです。

-来季以降についてはどのようにお考えですか?

(福浦選手)来年もやるつもりでいます。もっと若手に教えて、自分もしっかりプレーして。もっと皆をよくしたいと思います。

-松井稼頭央選手から花束を受け取ったときの言葉は?

(福浦選手)おめでとう、ありがとうという会話です。

-2打席目で出てこられるのが遅かった理由は?

(福浦選手)いつかは分からないのですが、バットが折れていたのに気付いて戻りました。

-野球を終えるとき、ということについてはどう思われますか?

(福浦選手)みんなに喜んでもらえたのがリーグ優勝であり、選手ともっと喜びを分かち合いたいという気持ちが今は一番です。

-今一番やりたいことは?

(福浦選手)家族にも電話していないので、嫁さんに電話して、メールがいっぱい溜まっているので、返していきたいです。

-ホッとしているという感じですか?

(福浦選手)ホッとしていますね。

-ここまで長かったですか?

(福浦選手)長かったですかね。やっぱり長かったでしょうね。達成した今はそうでもないですが、毎日やっていると長く感じましたね。

-福浦選手にとってヒットとは?

(福浦選手)何ですかね。難しい質問ですね。それは引退までに考えようと思います。

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