埼玉西武、辻監督が「最高ですよ」と大絶賛。攻守で支えたベテランの存在感

Full-Count 岩国誠

2018.9.20(木) 15:30

埼玉西武・辻発彦監督【写真:荒川祐史】
埼玉西武・辻発彦監督【写真:荒川祐史】

榎田が自身初の10勝をマークし、チームは6連勝で優勝マジック9

■埼玉西武 12-4 北海道日本ハム(19日・メットライフ)

埼玉西武は19日、本拠地6連戦の最終日となった北海道日本ハム戦を12-4で大勝し、6連勝。優勝マジックを9とした。

先発・榎田が初回に先制を許すも、3回に源田&浅村が連続本塁打。そして4回には、プロ初スタメンとなった山田遥楓のプロ初安打&初本塁打&初打点となる2ランなどで、北海道日本ハム先発・堀を攻略した。

12安打12得点と連夜の打線爆発で快勝だったが、試合は波乱のスタートからだった。

自身初の2桁勝利を狙う先発・榎田が初回、北海道日本ハムの先頭・西川に死球を与えると、大田泰、中田に四球を与え1死満塁のピンチを背負う。横尾は三振に切って取り2死としたものの、鶴岡にカウント3-1から押し出し四球を出し、ノーヒットで1点を献上。

試合後のお立ち台では「僕の調子が悪かっただけ。見ている方々も『今日、大丈夫か?』と思ったでしょうが、僕も正直思いました」と苦笑いを浮かべていた。

それでも辻監督は「(初回は)いいところに投げてはいたけど、(ストライクを)取ってもらえなかった。『1点は仕方ない』と思っていたが、結果、押し出しの1点で済んだ。あそこ(2死満塁、カウント3-1)で真ん中に投げて打たれるより、結果的にはよかったのかなと思う」と合格点を与えた。

立ち上がりこそ1点を許した榎田だったが、その後は安定した投球で5回までノーヒットピッチングを展開。7回2失点の好投で自身初となる10勝目を挙げた。

「3回くらいから、(投球の)感覚を掴み出して良くなってきたけど、それは打線が点を取ってくれたから。(10勝は)奇跡、というか野手のおかげだと思います」と、大量12得点を挙げた味方打線へ改めて感謝した。

指揮官も「ここ数試合、打線が援護できていなかったが、今日は打線の援護もあって、楽に投げられたんじゃないかな」と、チーム3人目の2桁勝利投手となった左腕の投球を振り返った。

上位2チームとのホーム5連戦を5連勝「これ以上ない結果」

榎田を勝利に導いたのは、女房役のベテラン・炭谷だった。辻監督も「先発が左の堀。森が前回対戦(9月4日)であまりタイミングが合っていなかったし、ギン(炭谷)も使いたいんですよ。バッティングもこのところずっと良かったので『DHで使ってもいい』くらいに思っていた。それなら、スタメンマスクで行こうという判断だった。

結果、(4回裏に)得点の足がかりになる二塁打も打ったし、適時内野安打も打った。最高ですよ。もちろん守備面も期待してです」と好調を見越しての起用だったことを明かした。

怒涛の9連戦の中で最大の関門だと思われた上位2チームとのホーム5連戦を、5連勝で駆け抜けた埼玉西武。

「これ以上ない結果です。3回の4点も大きかったし、その後は2アウトからコツコツ必死につないでのもの。浅村も山川も打ちたいところがあっても、四球で後ろに回して、栗山が中村がタイムリー。素晴らしいです」と、指揮官は、つなぎの意識で12得点を挙げた打線に改めて賛辞を送った。

福岡ソフトバンクが勝利したため、この日のマジックは1つ減って9に。「うちが勝てばマジックは減っていく。一つずつ確実に減らしていきたい。選手の気持ちは充実していますし、一つの勝利へ向かって全員で戦っている。その気持ちはずっと持ち続けて、頑張っていきたい」と、指揮官はすでに気持ちを切り替えていた。

記事提供:Full-Count

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