来日1年目から137試合の出場で打率.277、21本塁打63打点と打線をけん引したネビン選手。シーズン中には来季以降の契約も結び、さらなる活躍が期待される。今回はライオンズでのプレーと、来季への意気込みを聞いた。
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若手が台頭するライオンズ。ネビン選手が気になるバッターは?
今季のライオンズは若手が台頭した。そんなチームで気になる選手を聞くと、「もちろん、みんなこれからどんどん成長していくと思いますが、特に言うのであれば西川(西川愛也選手)と山村(山村崇嘉選手)」と2人の名前を挙げる。
「終盤になってきて非常に活躍していますし、中盤で調子を落とすところもあったなかで、そこからまた調子を上げた。そういう調整の仕方も非常にうまいと思いますし、これからすごく期待できるバッターになるかなと思います」
続けて「あとは聖弥(渡部聖弥選手)」と加えた。「最初に名前を挙げなかったのはもうベテランの雰囲気をしているから。あそこまで活躍するともうルーキーっていう感覚がない」というが、「でも、これからどんどん伸びていくのかなと思っています」と期待を寄せた。
守備の名手たちを「流れを変えるようなプレーができる」と絶賛
ネビン選手の魅力は打撃だけにとどまらない。ファーストの守備では柔らかいグラブさばきを見せ、投手への丁寧なトスもうまさを感じさせる。守備で心がけていることを問うと、こう答えが返ってきた。
「一番はしっかり足を動かして、体を動かして、プレーすること。父から教わったことではありますが、アウトにするべきプレーをしっかりアウトにする、それを続けていけば周りからの信頼も得られます」
チームでは今季、滝澤夏央選手がセカンドとショートの両ポジションで多くの好プレーを見せたほか、守備の名手・源田壮亮選手もまだ健在だ。彼らについては「誰もアウトにできないだろうと思ったような打球もアウトにしてくれますし、試合とかそのイニングの流れを変えるようなプレーができる選手。すごく素晴らしいプレイヤーです」と絶賛する。
また、6月12日の阪神戦では、1死満塁のピンチでけん制アウトにしたサインプレーが話題となった。ネビン選手自身もそのプレーに一塁手として関わったが、当時をこう振り返る。
「タイミングを合わせるところは春のキャンプでたくさん練習しましたし、この状況の中でこういうプレーができたというのはすごく良かったです。これがもしアウトに出来なかったとしても、こういうことをやってくるチームなんだなという印象付けはできるので、そういう意味でも大きいプレーだったなと思います」
アウトを取った瞬間には熱いガッツポーズを見せたネビン選手。成績には表れない、そういった姿もファンを熱狂させている。

ライオンズを選んだ理由とは。ファンの“青炎”にも感謝
6月23日には球団を通じて来季からの2年契約が発表された。さまざまな選択肢がある中でなぜライオンズを選んだのか、その理由をネビン選手はこう語る。
「球団は自分に尽くし、サポートしてくれましたし、シーズン中もどんどん選手が成長しているのも目の当たりにしています。ここまでCSを目指して長い期間戦えたというのは、これからの成長の糧になると思います。そういう将来性というのも見越して、このチームにしようと決めました」
7月にはネビン選手の個人応援歌も作られ、外野スタンドからは熱い声援が送られている。そんなファンの“青炎”については「いつも応援してくれますし、自分の応援歌を時間をかけて作ってくれたというのが何よりも名誉なこと。応援歌を聞きながらプレーするのは楽しいので、そういう意味でも非常に感謝しています」と語った。
今季は5位に終わったライオンズだが、これからが楽しみな若手も多いチームだ。来年はさらに高い順位へ、ネビン選手もその中心として活躍が期待される。最後に来季に向けて、意気込みを聞いた。
「年間を通して、体調に気をつけて健康でプレーし続けるというところと、しっかり試合に勝つところに集中していきたいです。あまり自分の数字、成績を気にするタイプではないので、チームが期待してくれるプレーを見せられればいいのかなと思います」
取材・文 丹羽海凪
