【試合戦評】中島選手の満塁弾を含む4本塁打11得点の猛攻で、オリックスが後半戦初白星

パ・リーグ インサイト

2017.7.28(金) 00:00

未だに後半戦初勝利ならず、悪い流れに呑まれているオリックス。今日の試合では今季最も苦手としているリーグ首位の楽天を、ほっともっと神戸で迎え撃つ。連敗ストップが懸かるマウンドを託されるのは、エース・金子千尋投手。前回の登板では8回3失点と先発の役目を果たしたが、チームに勝利をもたらすことはできなかった。序盤に5連勝を飾って以降はなかなか本来の調子を取り戻せず、苦しいシーズンとなっている。エースの意地を見せてチームの連敗を食い止め、そのまま自身も良い流れに乗っていきたいところだ。

対する楽天の先発は今季4試合目の登板となる塩見投手。前回登板の北海道日本ハム戦では勝ち負けが付かなかったが、7回無失点の快投を見せた。怪我による離脱者が相次いでいるチームは、改めて一丸となって逆境を跳ね返す勢いを得る必要がある。相性の良いオリックス戦を確実にものにして、切り替えを図りたい。

初回、いきなりウィーラー選手が金子千尋投手を捉える。2死から直球を振り抜くと、打球は高々と打ち上がって左翼席へ飛び込み、リーグトップタイの23号ソロとなる。「まずは先制できて良かったよ。チームに勢いをつけたいと思って打席に入ったんだ。全員が一丸となって乗り切っていきたいね」と語る主砲の一振りで、楽天が幸先良く先制点を奪った。

しかし、すぐさまオリックスが反撃を開始。2回裏、先頭のロメロ選手が塩見投手の直球を捉えると、打球は放物線を描きながら左翼席ポール際へ。頼りになる4番の鮮やかな同点弾で、試合は振り出しに戻った。さらに3回裏にも、2死から1番・吉田正選手が、豪快なフルスイングで勝ち越しアーチを描く。一発攻勢で、オリックスが試合の流れを手繰り寄せた。

4回表、1死から4番・銀次選手が右中間へ同点弾を放ち、試合はシーソーゲームの様相を呈するかと思われたが、5回裏、オリックス打線が大攻勢を仕掛ける。1死から8番・大城選手と9番・伊藤選手が連打で出塁し、続く吉田正選手が四球を選び、1死満塁となる。ここで敵失とゴロで2点を勝ち越し、なおも2死1,3塁の場面で4番・ロメロ選手が今日2本目となる3ラン。この回一挙5得点を奪って、オリックスが楽天を大きく突き放した。

5点を追う楽天は、7回表に驚異的な粘りを見せる。先頭の銀次選手と5番・クルーズ選手が連打を放つと、続く中川選手、7番・松井稼選手、8番・聖澤選手が3連続適時打。つないでつないでこの回3得点を挙げ、5点差から一気に2点差に詰め寄った。

しかし7回裏、再びオリックス打線が奮起。四死球などで2死満塁の好機が訪れると、6番・中島選手が金刃投手の6球目を流し打ち、打球はぐんぐん伸びて試合を決定付ける満塁弾となる。ベテランの一発で、オリックスが大きなリードを取り戻した。

最終回は黒木投手が締め、試合はそのまま11対5でオリックスが勝利。今季の対戦成績が1勝11敗1分と、最も苦手としていた楽天を相手に9安打4本塁打11得点の猛攻を見せ、待望の後半戦初の白星を挙げた。金子千尋投手は7回途中5失点と崩れたが、中継ぎ陣が無失点で踏ん張り、打線が失点を補って余りある爆発力を披露。連敗は8でストップした。

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