「ホームランキング争い」の陰で、昨年のキングもペースアップ中

パ・リーグ インサイト

2016.5.29(日) 00:00

メットライフドーム(C)PLM
メットライフドーム(C)PLM

野球の醍醐味の一つといえる「ホームラン」。今年もハイペース、かつし烈なホームラン王争いが繰り広げられている。

29日終了時点でパ・リーグのホームラン数トップを走るのは、北海道日本ハム・レアード選手。両リーグ通じて単独トップに立つ計17本のホームランを放っている。4月は3試合連続弾を含む6本塁打を放つなどの活躍を見せた後、一時的に調子を落としていたが、5月に入り12本塁打と一気にペースアップ。その勢いはとどまることを知らない。

これに続くのは埼玉西武・メヒア選手。4月24日の楽天戦で満塁弾を含む3本塁打を放つなど、4月に計10本塁打をマークした。5月もややペースが落ちたとはいえ、月間6本塁打を記録してランキング上位に名を連ねている。

現状では外国人2選手が目立っているが、ホームランバッターといえばやはり、メヒア選手と同じチームに所属する中村剛也選手が挙げられる。今シーズンはメヒア選手の活躍の陰に隠れるように、4月まで2本塁打にとどまっていたが、5月に入ってからは量産体制に入り、29日の試合でも試合をひっくり返す逆転の3ランで月間9本目を記録。徐々に調子を上げてきている。

中村選手の愛称である「おかわり君」。1試合で2本以上のホームランを打つと、ファンはこれを「おかわり弾」と呼ぶ。昨シーズンは4度の「おかわり弾」が見られたが、今季はまだ披露できていない。こちらは現役最多の通算67本塁打を記録している交流戦で期待したいところだ。

また今季の中村選手のホームランをイニング別でみると、序盤(1~5回)に1本、終盤(6~9回)に10本と、終盤でホームランを放つケースが多い。昨季は序盤に計25本、後半は10本だっただけに、逆転する現象が起きている。終盤の勝負所での一発に期待しつつ、序盤からチームを波に乗せる一発も待たれる。

現在、埼玉西武は4位に沈み、なかなか上位との差を詰められずにいる。29日試合後のヒーローインタビューでは「たまには打つんで」と謙遜したが、なかなか波に乗れないチームを、調子の上がってきた主砲の一撃で上昇気流に乗せることはできるだろうか?

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