車椅子でのノーバン投球は叶わず「55点です。力んでしまった」
仮面女子の猪狩(いがり)ともかさんが9日、メットライフドームで行われた埼玉西武-千葉ロッテ戦にて、1年ぶりに始球式に登板した。
埼玉西武ファンとして知られている猪狩さんは「メットライフドームで始球式を行う」という自身の夢を叶えた昨年の9月8日以来、約1年ぶり2度目の登板。今年4月の不慮の事故を受けた後「入院中、ライオンズの試合に一喜一憂していた」という猪狩さんは、数々の困難を乗り越えて「車椅子でのノーバン投球」を目指すべく、1年ぶりのメットライフドームのグラウンドへ姿を見せた。
「当初は5メートルも届かなかった」という、投球距離は、炭谷捕手の始球式提案を受けてから約1か月間、懸命な練習の結果、10メートルまでは投げることができるようになったという。
いろんな思いのこもった渾身の一球は残念ながら「ノーバン」とはならず「悔しい」と、語った猪狩さん。始球式を振り返り「55点です。力んでしまった。山なりで投げて距離を出したかったのですが(捕手まで)全然、届かなかった。でも、多くの方が応援して下さった。仮面女子ファンだけではなく、野球ファンの方からの声援も『おかえり』という感じがして、本当に嬉しかった」と、この日、球場で猪狩さんの始球式を応援したファンへの感謝の思いを語った。
今回、サプライズ始球式を提案した炭谷も、始球式直後に「ナイスピッチング」と声をかけてもらった。それでも猪狩さんは「(リベンジのチャンスがあれば)また、車椅子で投げたい!」と、再登板への意欲を語った。最後に、優勝へ向け戦っているチームへ「今年は絶対優勝してほしいと思います! ライオンズ頑張れ!」と、笑顔でメッセージを送っていた。
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