今季、ア・リーグに在籍する日本人選手は5名(NPB在籍経験のある選手のみ)。特に注目は、大型契約を勝ち取り、アストロズからFAで移籍した菊池雄星投手だ。チームからはエースとしての活躍を期待されているだけに、低迷しているチームを救えるか。対して前田健太投手、吉田正尚選手、藤浪晋太郎投手は契約の観点からも勝負の一年になりそうだ。
また、東京の進学校・桐朋高校から直接アメリカの地に渡った森井翔太郎選手も、アスレチックスとマイナー契約を締結。18歳の二刀流がメジャー昇格を狙う。
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吉田 正尚/Masataka Yoshida
ボストン・レッドソックス(BOS)
背番号:7
生年月日:1993年7月15日(31歳)
身長/体重:173cm/87kg
投打:右投左打
現チーム加入年:2023年
契約:5年総額9000万ドル
2024年成績
打率.280 10本塁打 56打点 2盗塁 OPS.764
寸評:昨年は右肩のケガを抱えながらも、2年連続2桁本塁打を達成。5年契約の3年目となる今季は、オフの補強によりチームのポジション争いが激化し、DHがメインの吉田選手の出場機会にも影響が出そうだ。日本での異次元の活躍を知る身としては、タイトル級の活躍ができる選手だと信じているので、武器である高い出塁率と勝負強さでアピールしていきたい。
菊池 雄星/Yusei Kikuchi
ロサンゼルス・エンゼルス(LAA)
背番号:16
生年月日:1991年6月17日(33歳)
身長/体重:183cm/95kg
投打:左投左打
現チーム加入年:2025年
契約:3年総額6300万ドル
2024年成績
9勝10敗 防御率4.05 206奪三振 WHIP1.20
寸評:昨年はシーズン途中に、ブルージェイズからポストシーズン争い中だったアストロズへトレード移籍し、チームの地区優勝に貢献。その後FAとなり、エンゼルスと大型契約を結んだ。すでに開幕投手も内定している。ケガのしにくさは自他ともに認める武器なので、ローテーションを守り切り、エースとしてチームを11年ぶりのポストシーズン進出へ導けるか。また「フリーウェイ・シリーズ」と呼ばれる、同じロサンゼルスに本拠を置くドジャースとの試合で見られるであろう、花巻東高の後輩・大谷翔平選手との対戦も楽しみなポイント。
前田 健太/Kenta Maeda
デトロイト・タイガース(DET)
背番号:18
生年月日:1988年4月11日(36歳)
身長/体重:185cm/84kg
投打:右投右打
現チーム加入年:2024年
契約:2年総額2400万ドル
2024年成績
3勝7敗1ホールド 防御率6.09 96奪三振 WHIP1.38
寸評:タイガース移籍1年目の昨季は、7月上旬まで2勝5敗の成績で中継ぎへ配置転換。その後はロングリリーフもこなし、安定した成績を残した。37歳、メジャー10年目となる今季は、キャンプから最高の仕上がりを見せており、再び先発としてローテーションの一角を担うことに期待がかかる。また、本人が目標に挙げている200勝まであと35勝。今年、勝ち星をどこまで伸ばせるか、大事なシーズンになりそうだ。
菅野 智之/Tomoyuki Sugano
ボルチモア・オリオールズ(BAL)
背番号:19
生年月日:1989年10月11日
身長/体重:185cm/90kg
投打:右投右打
現チーム加入年:2025年
契約:1年1300万ドル
2024年成績(NPB)
15勝3敗 防御率1.67 111奪三振 WHIP0.94
寸評:36歳を迎えるシーズンに、巨人から海外FAでオリオールズに移籍。オールドルーキーということで、1年目から勝負の年となるだろう。チームからは投手陣のリーダーとしても期待されている。オープン戦では5試合目で初失点を喫したが、それまで4度の登板で2勝0敗、計10.1イニングを投げ防御率0.00とさすがの投球を披露した。一年間ローテーションを回り、自慢の投球術で新人王を狙う。
藤浪 晋太郎/Shintaro Fujinami
シアトル・マリナーズ(SEA)※マイナー契約
背番号:13
生年月日:1994年4月12日(30歳)
身長/体重:198cm/82kg
投打:右投右打
現チーム加入年:2025年
契約:マイナー契約
2024年成績(マイナー)
1勝2敗 7ホールド 1セーブ 防御率5.94 44奪三振 WHIP1.35
寸評:昨シーズン終了後にFAとなり、マリナーズとマイナー契約を締結。2023年のオリオールズ時代のような、リリーフとしての活躍にチームは期待しているようだ。課題の四球数さえ克服すれば間違いなく活躍できるはず。最速165km/hのストレートを武器に、まずはロースター入りを目指していきたい。