ホームラン合戦を制したのは、ホークスだった。福岡ソフトバンクが22日、北海道日本ハムに2連勝し、ゲーム差を0.5に縮めた。23日のカード最終戦で、一気に2位浮上を狙う。
黄金ルーキーの一発で傾いた流れにも、飲み込まれない今の勢いがあった。6回、ドラフト1位ルーキー、清宮選手の2試合連続となる3号3ランなど2本塁打で試合をひっくり返された福岡ソフトバンク。
さらに7回一死二、三塁の大チャンスにも、相手の3番手、宮西投手の前にグラシアル選手、柳田選手の中軸が2者連続三振。ホークスファンのため息がこだまする展開だったが、ナインの集中力は切れていなかった。
1点ビハインドの9回、先頭の牧原選手がこの日4安打目となる内野安打で出塁。さらに一死二塁で、グラシアル選手が浦野投手から、4球目を左中間スタンドへ突き刺した。
打った瞬間にそれとわかる一撃は、2試合連続、この日2本目となる第3号。「みんな諦めてなかったし、その諦めない姿が、今日の結果につながった」と、2夜続けてとなったヒーローインタビューでうなずいた。
さらに攻撃の手を緩めない福岡ソフトバンクは、松田選手にも24号2ランが飛び出し、終わってみれば15安打9得点。両軍5本塁打の打撃戦を制した。
内川選手、デスパイネ選手ら主力が離脱する中、「救世主グラ様」というボードも出現するなど、日に日にファンの期待感も高まるグラシアル選手。だが「チームがいい調子になっている」と語ったように、松田選手が15試合連続安打、牧原選手も3試合連続猛打賞と、チーム全体で上昇気流を生んでいるとも言える。
6連勝をかけて臨む23日。勝てば2位浮上。そしていい流れで週末の埼玉西武戦につなげられる。静岡に続き、東京ドームでも「必ず連覇しようと思っている」と、優勝を誓ったグラシアル選手。苦しい戦いを強いられてきた常勝軍団が、ラストスパートをかける。
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